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ビートたけしさん『下世話の作法』

『下世話の作法』(ビートたけし著 祥伝社刊)から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①(前略)  なんてことを言うのも、今の日本人のスポーツ選手って、試合前から「死ぬ気で行く」とか「叩き殺してやる」とか、そんな下品な言葉をいつから口にするようになったのかという思いがあるからでね。  勝ったら勝ったで雄叫(おたけ)びを上げたり大げさなガッツポーズをつくったり、日本人なのに外国人みたいなオーバーアクションをするじゃない。

②日本は柔道を外国に売り渡しちゃったからいけないんだと思うけど、やっぱり日本の武道とか伝統的なことを考えりゃ、外国式のリアクションは慎むべきだよ。  ジャパニーズのかっこよさとは、自分の喜怒哀楽(きどあいらく)をあまり表に出さないで、つねに相手を気使うところにあるんだから。  柔道も剣道も「礼に始まり礼に終わる」のが基本なんだろう。  それは相手を思いやる謙虚な気持ちを持ちなさいってことじゃないの。

③試合で勝つっていうことは、つまり負けた相手がいるわけで、相手は家族から国民からみんなに応援されて、なおかつ試合に負けちゃった。  われわれだって夜中にテレビを見ていて、試合で日本の選手が負けるとガックリするでしょ。  それと同じことを相手に思わせているんだから、もう少し気を使ったらどうなんだって。  勝ったからって派手に喜んじゃいけない。  勝っただけで自分はもう充分だというような態勢でいるべきじゃないか。

④つねに相手を思いやる、人に気を使うという日本特有の精神構造をもう一回持たないと、日本人はかっこよくならないと思う。』

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