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ミラーニューロンその2 少年部の指導

前回に続き、ミラーニューロンについてです。  『高学歴親という病』(成田奈緒子著 講談社+α新書)の「ゼロ歳児にこそ語りかけよう」の項に番号を付けて紹介します。

『①笑顔を絶やさない両親に育てられた子は、いつもご機嫌でいられることが多いという実感があります。  そして、親が伝えたいことを、すーっと理解します。  これは「ミラーニューロン」も作用しています。  この神経細胞を使って、子どもは親の動作や言葉を真似するのです。

②それなのに、「ゼロ歳ってまだ言葉話せないじゃないですか、喋れないじゃないですか。  だから、私は話しかけないんです」と話すお母さんがいます。   子どもと二人きりのときもずっとスマホをいじっていたりテレビをつけたままで、子どもに話しかけたり笑顔を向けたりしません。

③実はそうではないのです。   子どもはゼロ歳から親が近くで口を動かし、しゃべるのをずっと見ています。  その口の動かし方を脳の中に再現しておき 「あぶ~」などと一所懸命練習し、ついには「ママ」 「パパ」と、意味のある言葉を発するようになります。  したがって、覚え込ませたい行動や言動を目の前で見せ続けたほうがいいのです。

④さらにいえば、幼児期から早期教育に力を入れる人は、ミラーニューロンを使って子どもの脳を活性化する機会を逸しているとも考えられます。  そうではなく、親が正しいと思う行動、たとえば「ごめんなさい」 「ありがとう」と謝罪や感謝する姿を見せることが大切です。

⑤「子は親の鏡、親は子の鑑」という格言があるように、親が理想とする行動や言動を子どもに示し伝えるのです。   少々厳しい言い方になりますが、そこは他人任せにしないことです。

⑥たとえば、お父さんが出張などで不在がちなとき、お母さんが「お父さんは今頃一所懸命働いてくれてるよ」と子どもに伝える家と、「うちのパパったら役に立たないわね」と言ってしまう家。   2つの家庭は真逆です。   父親に対しまったく異なるイメージが刷り込まれていきます。

⑦同じように、スポーツのコーチが「こうしなさい」 「ああしなさい」 「これはダメ」と、指示・命令・否定ばかりの指導をするのも歓迎できません。  子どもにそのボキャブラリーしか入りません。

⑧先日、外食に出かけた先で、母親と2人の子ども連れの家族を見かけました。  お母さんが子どもたちをテーブルにつかせ食券を買いに行く間、3歳くらいの男児が自分が座る子ども用の椅子を引っ張って持ってこようとしました。  それを見た5歳くらいの女児が、突然険しい顔つきになりました。

⑨「○○君、そのお椅子持ってこないで!  ママが持ってきてって言ってからじゃないとダメでしょ。   ○○君が動かしたら危ないでしょ!」  大人びた口調で注意し始めました。  恐らく母親そっくりの言い方なのでしょう。  まるで鏡のようです。  そのようにいつも母親に自分が言われているのかもしれません。

⑩「この椅子持ってきたんだ。  小さいのにえらいねえ。  ママのこと助けてくれるんだね。  ありがとう」  (ママが)もしこのように話しかけていれば、5歳くらいのお姉ちゃんの口からも違う言葉が出てくるのだろうと思います。  あわただしい子育てにストレスもたまっていたのかもしれませんが、見ず知らずの親子が心配になった出来事でした。

⑪脳育てはゼロ歳から差がつきます。  でも多くの親御さんが、早くから塾や習い事に通わせ「おりこうさんの脳」を育てようとしてしまう。  実はそれは、脳育ての観点では「出遅れている」ことになります。

⑫子育ての時間は限られています。  おりこうさんの脳にばかり注目してしまうと、睡眠や言葉かけなど「からだの脳」をつくる時間が削られるわけです。』

上記⑦は、少年部を指導する際に気を付けなければいけませんね。  楽しい雰囲気の中で、ほめてあげることが大切です。

私事ですが、今日孫が1歳になりました。  孫との関わりにおいて気を付けているのは、少年部の指導同様に「楽しい雰囲気の中で、ほめてあげること」です。


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