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参照点バイアス

『THE TEAM 5つの法則』(麻野耕司著 幻冬舎)を読みました。  『「あの人よりやっているから」という落とし穴(参照点バイアス)』の項から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.①行動経済学では「参照点バイアス」というバイアス(先入観、偏見)も提唱されています(アンカリング効果とも呼ばれています)。  最初に提示された数字や印象が参照点(アンカー:船のいかり)となって強く残り、その後の印象や行動に影響を及ぼすことを指しています。  (中略)

②このような心理作用がチームにおいてマイナスに働くことがあります。  本来は100のパフォーマンスを出せる人が、隣のチームメンバーが60しかパフォーマンスを出していないので、自分も60くらいでいいか、と意識的・無意識的に考えてしまうのです。

③とくにリーダーはメンバーの参照点になりやすいです。  「リーダーが遅刻しているから自分も遅刻して良い」 「リーダーがきちんと人の話を聞いていないから自分も人の話を聞かなくて良い」などと都合の良い参照点としてメンバーがリーダーを使うことが多々あります。

④この落とし穴にはまらないためには、チームの中で「基準」を明確に示すことが重要です。  (中略)  それぞれのメンバーにどれくらいの「基準」を求めるのかを曖昧にせずに明確に提示することです。

⑤またそれだけでなく、チームの中で誰が基準を満たしているのか、満たしていないのかを共有することで、自分に都合の良いメンバーの成果や行動を参照点にさせるのではなく、チームとして「基準」にすべきメンバーの成果や行動を参照点にする必要があります。

2.①プロ野球チームの阪神タイガースは1985年の日本一以降、1987年から2001年まで15年間で10回も最下位になるという「暗黒時代」でした。  しかし、2003年に星野仙一監督のもと、阪神タイガースは18年ぶりのリーグ優勝を果たします。  その後は毎年優勝争いに加わる強豪チームとなり、2005年にも岡田彰布監督のもと、リーグ優勝しています。  (中略)

②阪神タイガースは弱くても関西では非常に人気のある球団で、選手はファンや支援者から、言葉を選ばずに言うと甘やかされていたようです。  そんな中で、選手も甘えた姿勢を持ってしまい、ちょっとしたことで弱音を吐いて練習を休んでしまうことも多かったと言います。  

③しかし、そんな状況が、ある選手の加入で変わります。  金本知憲選手です。  金本知憲選手は連続試合フルイニング出場の世界記録(1492試合)を持っている「鉄人」と呼ばれた選手です。  

④トリプルスリーと呼ばれる打率3割、本塁打30本、30盗塁を成し遂げた、打ってよし、走ってよし、守ってよしの三拍子揃った選手であることも勿論素晴らしいのですが、阪神タイガースの他の選手に大きく影響を与えたのは、どんな状況であったとしても、練習や試合を休まずにストイックに野球に取り組む姿勢でした。

⑤金本選手の加入によって、チーム全体の「基準」が変わり、選手たちの野球に取り組む姿勢が変わり、チーム全体の成績も変わっていきました。  「基準」が変わることにより、チームが変わった好例だと言えるでしょう。

3.チームが「〝あの人よりやっているから〟という落とし穴」に陥らないように、「基準」を明確に示す必要があります。』

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