2023.02.19 Sun
スリムクラブ
『なぜ、この芸人は売れ続けるのか?』(中西正男著 マキノ出版)を読みました。 『Episode12 真栄田賢(スリムクラブ)「揺るがぬ相方への親愛」』の項に、琉球大学の後輩だった相方・内間政成さんに関するインタビューが載っていました。 抜粋し、番号を付けて紹介します。
『①内間は、本当に自分に自信がないんです。 自信がないから、舞台に出ると、すぐに「自分じゃだめだ・・・・・・」って思って〝誰かになろう〟としちゃうんです。 たとえば、「ダウンタウン」の浜田さんみたいに強くツッコんでみたり、「フットボールアワー」の後藤さんみたいに技術的にうまいことを言おうとしてみたり。
②コンビを組んでから、毎日「お前でいいんだよ」って、同じことを言いました。 そして、結成から5~6年経った頃になって、それが浸透してきて、少しづつ、少しづつ、内間らしいゆっくりしたしゃべり方が出るようになってきたんです。 (中略)
③そして、はい上がるには「M-1グランプリ」しかない。 ここが一世一代の大勝負。 その思いが、決勝当日、一気に押し寄せてきてしまった。 僕はガチガチに緊張して、余裕が全くなくなってしまったんです。
④そうしているうちに、出番5分前になって、スタジオに向かうことになりました。 ステージ裏に続くエレベーターがあって、そこで極限状態にまでガチガチになっていました。
⑤「これはダメだ」。 さすがにそう思った瞬間、内間がポンと俺の肩を叩いて言ったんです。
「真栄田さん、今までありがとうございました。 僕、本当に真栄田さんに感謝しています。 それを今、どうしても伝えたくて・・・・・・。
僕、ポンコツじゃないですか。 ネタも覚えきれない。 ネタも書けない。 噛む。 緊張する。 本当にポンコツってわかります。 そんな僕が、日本の漫才師の9組にまで選ばれました。 全部、真栄田さんのおかげです。 本当にありがとうございます。
僕が見たところ、真栄田さん、今日、調子悪いでしょ? 実は、僕、今日、絶好調なんです。
だから、僕を見ててください。 僕は真栄田さんが好きだし、真栄田さんのネタが大好きだから、僕は真栄田さんが言ったことで絶対に笑います。 今日はいつも以上に笑うと思います。
だから、真栄田さんは笑っている僕だけを見ててください。 だったら、何も心配することないでしょ? ここまで連れてきてくれて、本当にありがとうございます。 じゃ、楽しい漫才をやりましょう」
⑥一気に涙が出ました。 今でも、話していると泣いちゃいます・・・・・・。 そして、颯爽とエレベーターに乗った瞬間、あいつ、つまづいてコケたんです(笑)。 一瞬で感動と笑いがやってきて、気づいたら、ふと普段の自分に戻っていたんです。
⑦だから、「M-1グランプリ2010」の映像を見てもらうとわかるんですけど、登場した瞬間、俺、ものすごく笑顔なんです。』
『①内間は、本当に自分に自信がないんです。 自信がないから、舞台に出ると、すぐに「自分じゃだめだ・・・・・・」って思って〝誰かになろう〟としちゃうんです。 たとえば、「ダウンタウン」の浜田さんみたいに強くツッコんでみたり、「フットボールアワー」の後藤さんみたいに技術的にうまいことを言おうとしてみたり。
②コンビを組んでから、毎日「お前でいいんだよ」って、同じことを言いました。 そして、結成から5~6年経った頃になって、それが浸透してきて、少しづつ、少しづつ、内間らしいゆっくりしたしゃべり方が出るようになってきたんです。 (中略)
③そして、はい上がるには「M-1グランプリ」しかない。 ここが一世一代の大勝負。 その思いが、決勝当日、一気に押し寄せてきてしまった。 僕はガチガチに緊張して、余裕が全くなくなってしまったんです。
④そうしているうちに、出番5分前になって、スタジオに向かうことになりました。 ステージ裏に続くエレベーターがあって、そこで極限状態にまでガチガチになっていました。
⑤「これはダメだ」。 さすがにそう思った瞬間、内間がポンと俺の肩を叩いて言ったんです。
「真栄田さん、今までありがとうございました。 僕、本当に真栄田さんに感謝しています。 それを今、どうしても伝えたくて・・・・・・。
僕、ポンコツじゃないですか。 ネタも覚えきれない。 ネタも書けない。 噛む。 緊張する。 本当にポンコツってわかります。 そんな僕が、日本の漫才師の9組にまで選ばれました。 全部、真栄田さんのおかげです。 本当にありがとうございます。
僕が見たところ、真栄田さん、今日、調子悪いでしょ? 実は、僕、今日、絶好調なんです。
だから、僕を見ててください。 僕は真栄田さんが好きだし、真栄田さんのネタが大好きだから、僕は真栄田さんが言ったことで絶対に笑います。 今日はいつも以上に笑うと思います。
だから、真栄田さんは笑っている僕だけを見ててください。 だったら、何も心配することないでしょ? ここまで連れてきてくれて、本当にありがとうございます。 じゃ、楽しい漫才をやりましょう」
⑥一気に涙が出ました。 今でも、話していると泣いちゃいます・・・・・・。 そして、颯爽とエレベーターに乗った瞬間、あいつ、つまづいてコケたんです(笑)。 一瞬で感動と笑いがやってきて、気づいたら、ふと普段の自分に戻っていたんです。
⑦だから、「M-1グランプリ2010」の映像を見てもらうとわかるんですけど、登場した瞬間、俺、ものすごく笑顔なんです。』