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本棚の整理・11年目

1.2012年から、毎年最終回のブログのタイトルは「本棚の整理」とし、その年に購入した本を記録しています。  私にとってのメリットは2点あります。

①保管スペースの関係で、ブログで紹介したものを除きほとんど処分しますが、購入して読んだ本を「ブログ内検索」で検索できる。  その結果、「同じ本の二度買い」を防げる。

②ブログで紹介した本には、ブログの日付を書いてあるので、後日その内容の一部をブログで読むことができる。

2.2022年購入リスト
・『マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界』(川畑智 文響社)
・『奈落の底から見上げた明日』(照ノ富士春雄 日本写真企画)・・・2月6日ブログ
・『武医同術』(水足一博 BABジャパン)・・・1月16日ブログ
・『ヒトの壁』(養老孟司 新潮新書)・・・2月27日ブログ
・『一期一会の人びと』(五木寛之 中央公論社)
・『株は「1点張り」が一番稼げる』(隆佑 ビジネス教育出版社)
・『運命』(国木田独歩 岩波文庫)
・『安倍晴明占い』(祖笛翠 二見文庫)
・『HEALTH RULES』(津川友介 集英社)
・『大恐慌の勝者たち』(玉手義朗 日経BP社)
・『実戦内家拳ファイル』(佐藤貴生 BABジャパン)
・『海底撈 知られざる中国巨大外食産業の素顔』(山下純 徳間書店)
・『沢井健一の遺産・・・太気拳で挑む』(高木康嗣 福昌堂)・・・3月13日ブログ
・『昭和の武人 櫻公路一顱先生の教え』(小林直樹 壮神社)
・『死という最後の未来』(石原慎太郎・曾野綾子 幻冬舎文庫)
・『煉丹術の世界』(秋岡英行ほか 大修館書店)
・『不安と折り合いをつけて うまいこと老いる生き方』(中村恒子 すばる舎)
・『89歳、ひとり暮らし』(大崎博子 宝島社)
・『楽しくまなぶ『易経』』(梶川敦子 青弓社)
・『セレンディピティ 点をつなぐ力』(クリスチャン・ブッシュ 東洋経済新報社)・・・3月27日ブログ
・『方丈記』(武田友宏 角川ソフィア文庫)
・『Do It Yourself 自分の人生の作り方』(マイケル・ギダ 飛鳥新書)
・『50歳を過ぎたら高田純次のように生きよう』(高田純次 主婦の友社)
・『気のはなし』(若林理砂 ミシマ社)・・・5月29日ブログ
・『実戦拳法太気拳』(久保勇人 ベースボール・マガジン社)
・『太気拳の扉』(天野敏 BABジャパン)
・『生きること、闘うこと、太気拳の教え』(岩間統正 ゴマブックス)・・・4月10日ブログ
・『ヒトラーの震え 毛沢東の摺り足・・・神経内科からみた20世紀』(小長谷正明 中公新書)・・・4月3日ブログ
・『山口組ぶっちゃけ話』(竹垣悟 清談社Publico)
・『シャンプーをやめると、髪が増える』(宇津木龍一 角川書店)
・『インフレ不可避の世界』(澤上篤人 明日香出版社)
・『内向型人間の時代』(スーザン・ケイン 講談社)・・・2023年1月21日ブログ
・『意拳学』(韓星橋 スキージャーナル)・・・4月24日ブログ
・『日本人の「遺伝子」からみた病気になりにくい体質のつくりかた』(奥田昌子 講談社ブルーバックス)・・・5月14日ブログ
・『人はどう死ぬのか』(久坂部羊 講談社現代新書)
・『武道の原点』(宇城憲治 合気ニュース)
・『武術空手の知と実践』(宇城憲治 合気ニュース)・・・5月8日ブログ
・『武術空手への道』(宇城憲治 合気ニュース)
・『空手と気』(宇城憲治 合気ニュース)
・『名医が教える飲酒の科学』(葉石かおり 日経BP社)・・・6月27日ブログ
・『「日本でいちばん大切にしたい会社」がわかる100の指標』(坂本光司 朝日新書)・・・2023年1月14日ブログ
・『エルヴィス 〝68カムバック・スペシャル〟』(前田絢子 青土社)
・『なぜかいいことが起こる70の習慣』(大原敬子 PHP研究所)
・『アリストテレス『ニコマス倫理学』』(山本芳久 NHKテキスト)・・・5月21日ブログ
・『空手革命』(塚本徳臣 ネコパブリッシング)
・『盛運の気』(無能昌元 日本経営合理化協会)・・・6月11日ブログ
・『山口組分裂の真相』(尾島正洋 文藝春秋)
・『歴史とは何か 新版』(E・H・カー 岩波書店)
・『承継と創造 日本ラグビー 世界で勝利するためのオリジナリティー』(横井章 ベースボール・マガジン社)・・・7月24日ブログ
・『教養としての神道』(島薗進 東洋経済新報社)
・『拳道伝説・・・拳聖中村日出夫の足跡』(山平重樹 福昌堂)
・『海を渡った空手~記録で辿る大山倍達のアメリカ遠征』(Leo 著者の自費出版)
・『70歳が老化の分かれ道』(和田秀樹 詩想社新書)
・『「私」という男の生涯』(石原慎太郎 幻冬舎)
・『第三次世界大戦はもう始まっている』(エマニュエル・トッド 文春新書)・・・7月3日ブログ
・『男性復活! 宇宙の進化と男性滅亡に抗して』(佐治晴夫 春秋社)
・『超人・・・中国政府を動かす「世界最強」の超能力者・張宝勝』(加藤修 データハウス)
・『実践 ポジティブ心理学 幸せのサイエンス』(前野隆司 PHP新書)・・・7月11日ブログ
・『図解だからわかる お金の本』(ひろゆき 興陽館)
・『昭和の参謀』(前田啓介 講談社現代新書)
・『復活への底力』(出口治夫 講談社現代新書)
・『100年足腰』(巽一郎 サンマーク出版)・・・8月13日ブログ
・『この国の戦争 太平洋戦争をどう読むか』(奥泉光 河出新書)
・『健康長寿の人が毎日やっている心臓にいいこと』(別府浩毅 自由国民社)
・『「薬に頼らず、うつを治す方法」を聞いてみました』(亀廣聡 日本実業出版社)
・『怖い血栓症はこうしたら防げる!治せる!』(金田一子 平原社)
・『運を味方にする「偶然」の科学』(バーバラ・ブラッチュリー 東洋経済新報社)
・『運命を開く易経の知恵』(渡部昇一・中山理 モラロジー研究所)
・『低血糖症と精神疾患治療の手引』(柏崎良子 株式会社ヨーゼフ)
・『運動脳』(アンデシュ・ハンセン サンマーク出版)・・・9月18日ブログ
・『易経〈上〉〈下〉』(高田眞治 岩波文庫)
・『ヨーロッパ戦争史・・・決戦戦争と持久戦争』(石原莞爾 毎日ワンズ)
・『ネガティブ・ケイパビリティ』(帚木蓬生 朝日選書)・・・9月25日・10月1日ブログ
・『チンプ・パラドックス』(スティーブ・ピーターズ 海と月社)・・・10月24日・11月15日ブログ
・『評伝モハメド・アリ・・・アメリカで最も憎まれたチャンピオン』(ジョナサン・アイグ 岩波書店)
・『爆弾と呼ばれた極道』(山平重樹 徳間書店)
・『永遠の今を生きる 時空を超える二人』(角川春樹・成瀬雅春 徳間書店)
・『ズボラな人でもコレステロールがラクラク下がる』(工藤孝文 永岡書店)
・『忘れる脳力』(岩立康男 朝日新書)・・・10月19日ブログ
・『万葉学者、墓をしまい母を送る』(上野誠 講談社)
・『結局、腸が9割』(川本徹 アスコム)
・『98歳まで生きて分かった、「超ポジティブ思考」がいちばん!』(宇野千代 幻冬舎)・・・11月7日ブログ
・『山県有朋』(岡義武 岩波文庫)
・『5人の名医が脳神経を徹底的に研究してわかった究極の疲れない脳』(内野勝通 アチーブメント出版)
・『物理学で合気に迫る』(保江邦夫 BABジャパン)
・『 武道vs.物理学』 (保江 邦夫 講談社+α新書)
・『「気の持ちよう」の脳科学』(毛内拡 ちくまプリマー新書)
・『体を冷やせば健康になる』(南雲吉則 光文社)
・『科学的エビデンスにもとづく  100歳まで健康に生きるための25のメソッド』(ルイージ・フォンタナ  東京大学出版会)
・『中井久夫スペシャル』(斎藤環 NHKテキスト)

3.今年も大変お世話になりました。  おかげさまで公私ともに充実した年を送ることができました。

来年は大山総裁の生誕100年で、第13回世界大会が開かれます。

チーム城西も加賀と石崎、二名の出場が確定しています。  来年6月の体重別大会で、一名でも多くの選手が入賞を果たし、かっての城西の先輩たちのように、四年に一度の大舞台での得難い体験を積んでもらいたいと思っています。

それに向けて、年末年始も稽古は続きます。  そんなありがたい環境に、私自身心から感謝しています。

2023年が皆さんにとってすばらしい一年となりますよう、お祈り申し上げます。





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褒め方の重要性

1.11月15日のブログのタイトルは『つねに褒めること』でした。  似たような内容の記事が12月13日の日経新聞・夕刊に載っていました。  

書き手は京都女子大学教授の正木大貴さんで、タイトルは『「僕すごい?」どこまで満たす・・・「条件付きの承認」には注意』です。  番号を付けて紹介します。

『①承認欲求は人間なら誰しもが持っている自然な欲求で、小学校低学年の子どもが持っていることは健康的だともいえる。  子どもの場合は、まず身近な親に認めてもらうことで「自分という存在を受け入れてもらえる」 「自分は誰かから認められる大切な存在なんだ」と安心感や自己肯定感を育んでいく。

②親としては逐一、子どもの「すごい?」 「えらい?」に応えるのは大変かもしれないが、小学生のうちは存分に褒めて、認めてあげよう。  ただ、親の反応が「条件付きの承認」になってしまうのはよくない。

③条件付きの承認とは、例えば「試合に勝ったからえらい」 「テストで100点を取ったからえらい」と、認める対象を限定してしまうことだ。  どんな結果であれ「頑張ったあなたが素晴らしいんだよ」と、ありのままのわが子を受け入れ、認めるようにする。

④さらに注意が必要なのは、親が条件付きの承認をすることで、子どもを望む方向へ誘導しようとしてしまう場合。  子どものやる気や頑張りを引き出そうとするあまり、「宿題をしなければ(100点を取らなければ)えらいとは言えないよ」といった具合に、巧みに子どもを誘導しようとすることはよくない。  子どもがその条件を満たせない場合、「自分には価値がない」と自信をなくし、自分の存在の基盤となる自己肯定感が育めなくなる。

⑤こうした誘導の背景には、親自身が「もっと人から認められたい」と思っているケースもある。  仕事や家庭で満たされない思いを、「勉強ができるわが子はすごい」などと、子どもを通じて晴らそうとしていないだろうか。

⑥条件付きの承認は、コミュニケーションにおいてもトラブルを起こすことが予想される。  子どもは「認められるためには他人よりも優れていなければならない」 「周りの期待通りに振る舞わなければならない」と思い始める。  そうすると友達を過度にライバル視してしまったり、親にも友達にも本心を明かせない、といった孤独感を抱えたりすることになってしまう。

⑦ちなみに、子どもの承認欲求を満たすために、無理をしてまで褒める必要はない。  例えば子どもが本を読んでいたら、「本を読んでいるんだね」というだけでよく、「本を読んでいてえらいね」と、プラスアルファの要素まで足す必要はない。  「本を読んでいるんだね」だけでも、子どもは親が自分に注目してくれていると分かるし安心する。

⑧小さな頃から承認欲求を満たしてあげて、子どもが自己肯定感を育めれば「ありのままの自分でいいんだ」と他人の目を気にすることも少なくなる。  反対に十分に承認欲求が満たされないまま育つと、常に他人の評価が気になり、SNS(交流サイト)でいうところの「いいね」をもらえないと自分を保てない。

⑨一昔前はいつも子どもを抱っこしていると「抱っこぐせが付く」といわれていた。  しかし、今は十分に抱っこし、甘えさせることで子どもは安心し、親から巣立っていこうとすることが、発達心理学でも明らかになっている。

⑩一方、小学校高学年以上になると、子どもは親だけではなく、友達など親以外の人からの承認も求めるようになる。  ただし、期待通りに認められることのほうが少ないかもしれない。  そんなときでも、親が「そのままのあなたを受け入れるよ」という姿勢を崩さずにいると、子どもは自信を失わずに済む。

⑪子どもは成長するにつれ、学校や友人関係がうまくいかないなど、家庭の外で傷つく機会も増えてくる。  公認心理師としてカウンセリングをする中で、スマートフォンなどが普及したがために、常に誰かとつながっていなければならないといった状況の中で、心身のバランスを崩す思春期の子どもたちが増えていると感じる。

⑫子どもが今後、どんな困難に直面しようと、親は常にわが子を認め続け、最後の砦(とりで)でいてあげてほしい、と切に願う。』


2.同じ紙面に、陸上100メートルの日本記録保持者・山縣亮太さんのインタビュー記事も載っていました。  タイトルは『父の「おまえが一番」で自信』です。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『――中学、高校で選手として頭角を現します。当時はどんな状況でしたか。

①「両親は、とにかく褒めてくれました。  自分の中から自信をつくっていくのが苦手で、褒められて救われたことも多々ありました」

②「記憶に残っているのが高3のときの国民体育大会(国体)の試合です。  直前の全国高校総体(インターハイ)で3位に敗れ、すごく不安になっていました。  そんなとき、父が2人きりの車の中で『やっぱりおまえの走りが一番だと思うわ』と声をかけてくれました」

③「自分も心のどこかで思っていたことを言葉にしてくれ、自信になりました。  スタートラインに立つと緊張して精神的に不安定になりがちですが、自分を保たせてくれたのが父親の一言でした。  その結果、国体の少年男子A100メートルという部門で優勝できました」』

以前、NHKで山縣選手のドキュメンタリー番組を見たことがあります。  未熟児で生まれ、インキュベーターの中に入っている山縣選手の映像が妙に印象的でした。

11月15日のブログで紹介した内容もそうですが、褒め方一つでその子の人生が大きく変わってくる可能性がありますね。

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掃除

12月7日に配信されてきた弁護士の鳥飼重和先生のメルマガのタイトルは『たかが掃除されど掃除、歴史はその重要性を教えてくれる』でした。  番号を付けて紹介します。

『1.①W杯カタール大会での日本代表の活躍に日本列島は歓喜に沸きました。  サムライブルーの激闘は、日本だけでなく世界に感動を与えました。
  
②また、日本代表が試合後のロッカールームをきれいに掃除した様子や、試合後スタジアムを掃除する日本人サポーターの姿も話題になりました。
  
③この掃除は、日本の伝統文化というべきものです。  日本には、世界に誇るべき伝統文化がたくさんあります。  武道、料理や芸能、衣服、正月なども、日本の伝統文化です。
  
④日々の暮らしのなかで息づく日本伝統の代表ともいうべき掃除の出発点は、縄文時代から始まっているようです。  日本は高温多湿なため、生活の場とごみを捨てる場所を明確に分け、身の回りをきれいにすることが、長生きするには必要だったのです。
  
⑤日本独特の気候から生まれた掃除の習慣は、神事の儀式としての宮中行事を経て、禅宗の教えから仏教寺院の修行に発展したようです。

2.①江戸時代、江戸は100万人を超える人口密集都市でした。  海外交易が許されたことにより、コレラなどの疫病被害が生じ、公衆衛生の必要上、掃除を庶民生活に根付かせる必要がありました。
  
②コレラの流行は、衛生的なごみ処理を進めるきっかけとなり、清潔を維持するための掃除は、一般庶民に根付いていきました。  江戸の町は世界一衛生的で美しい町だったといわれています。
  
③また、自分の場所を自らの手できれいにするという学校掃除から、子供たちはルールに従ったり、管理能力をつけたり、共同体の中で他者と一緒に生きるということ、自分の周りにあるものへ感謝をし、大切にものを扱うという精神も学んでいきます。
  
④今回の日本代表やサポーターのように、日本人の掃除や思いやりが高く評価されるのは、この学びのおかげだといえるでしょう。
  
⑤最近では、住環境を良くする掃除の道具も盛んに開発されています。  その意味で、経済面でも、掃除・環境は重要な分野になっています。
  
⑥たかが掃除されど掃除、歴史はその重要性を教えてくれています。』

私も毎週水曜日の選手稽古後に道場の掃除をします。  特にトイレは念入りに掃除します。

先日、孫弟子で精神科医の山下悠毅と食事をしたら、「最近、クリニックのトイレ掃除をしています。」と話していました。

掃除の輪が、そんな形で広がって、嬉しいです (^^)

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感謝

今日の『AERA dot.』で、医師の帯津良一先生が「感謝の気持ち」について記事を書かれていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.①いつもの店に入り、いつもの席に座り、これまたいつものウェイトレスさんに飲み物とおつまみを注文します。  注文を復唱したウェイトレスさんが調理場のほうに向かいます。  それから生ビールが現れるまでのわずかな時間が、私にとっては何よりの至福のときです。  一日働いたあとの心地好い疲れがじわぁーと全身に行きわたり、私の喉も胃袋も生ビールを迎え撃つ臨戦態勢に入ります。

②そしてウェイトレスさんが生ビールのジョッキを私の前に置くと、思わず、「ありがとう!」という言葉が、口をついて出ます。  ぐいっと最初の一口が胃袋に落ちるや否や、喜びが全身を満たしていきます。

③そこへ、最初のおつまみ、鯛の酒盗和えが現れると、これまた思わず「ありがとう!」が口から出ます。

④次いでお刺し身の三種盛りの大皿が現れると、またまた「ありがとう!」です。

⑤この「ありがとう」の連発は決して社交辞令というものではありません。  心の底から湧き上がる思いなのです。  この感謝の気持ちが伴うからこそ、わが晩酌は養生になっているのだと、うそぶいています。

 
2.①感謝の気持ちで思い出されるのが、私の太極拳の師、楊名時先生です。  先生がお元気な頃には、月に3回ぐらい、二人きりで酒を酌み交わしていました。

②ただ、たわいのない話をしているだけなのに、杯を交わすのが、実に楽しいのです。  それがなぜなのか、わからないまま、お付き合いをしていました。  でもあるとき、先生のご著書の以下の文章を読んで、忽然として納得がいったのです。

「死生観というと大げさになりますが、人間誰しも一度はあちらへ逝くと私は思っています。  早く逝くか、遅く逝くかの違いはありますが、それは自分で決められるものではありません。  中国のいい方に従えば天命ということになります。  今日私が生きていられるのは天命がさせているのであり、明日私が死ぬのも天命です。  ただ、この瞬間、生きていられることに感謝し、それを心から喜ぶだけです。  与えられた人生を楽しく、一生懸命に今日を生き切るしかありません。  やれるだけのことはする、あとは……という気持ちです」(『太極 この道を行く』海竜社)

③先生は、いま生きていることを天命だと思い、深い感謝の気持ちをお持ちだったのです。その気持ちが自然に伝わるので、一緒にいて実に楽しかったのです。

④80歳を過ぎた頃から、ぐっと死が身近になりました。  今日が最後だと思って生きると、いまを生きていることへの感謝の気持ちが深まります。

⑤よりよく老いる、つまりナイス・エイジングとは、いまへの感謝の気持ちを深めることなのではないでしょうか。』

1.⑤の『「ありがとう」の連発』は、私自身、レストランに行くと自然と口をついて出ます。

今月69歳になりますが、「ありがとう」は一番好きな言葉です。

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