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勝利の女神の判断基準

元・日本将棋連盟会長で元・名人の米長邦雄先生が書かれた『運を育てる』(クレスト社)は2010年1月15日のブログで紹介しています。  そのときは中国古典『呻吟語』の中の『人物三等』を取り上げました。  今回は「勝利の女神の判断基準」の項から抜粋し、番号を付けて紹介します。  内容は平成2年当時、中学二年生の息子さんが学校で起こしたトラブルに関して、米長先生がどう判断・行動されたかという話です。

『①さて、ここでどうするか。  次の一手が大事である。  同じ年頃の息子をお持ちの読者は、一度本を閉じて、私の立場で考えていただきたい。  次の一手で息子の将来、我が家の空気といったものが大きく変わるのだ。  父親、亭主としてどうすべきか。

②いきなり殴りつけるのも一策、説教をするのも一策である。  しかし、最も大切なことは、勝利の女神が、それをよしとするか否かだ。  私の対応、教育方針、米長家の雰囲気、それらを勝利の女神が好ましいと判断し、微笑んでくれなければならない。

③女神の判断基準は二つである。  それ以外のことに彼女は恐らく目を向けない。  これは勝負師としての経験から言って、まず間違いのないところだ。

④一つは、いかなる局面においても「自分が絶対正しい」と思ってはならないということだ。  謙虚でなければならない。  どんなに自信があっても、それを絶対と思い込んで発信してはならない。  この場合なら、息子のしたことが悪いことで、父親たる私が正しく指導するというスタンスは、女神の不興を買う。

⑤もう一つは、笑いがなければならない、ということだ。  どんなにきちんと正しく身を処していても、その過程でまったく笑いがない場合には、どこかで破綻が生じる。  少なくとも大成、大勝することはない。

⑥勝利の女神に関するこの二つの考え方は、私の勝負哲学というより、人生哲学なのだ。

⑦「よくやった。  お父さんには、こんな度胸はない。  大したもんだ」  笑いながらそう言って、スタスタと居間を出た。  (中略)

⑧私が怒鳴るか殴るかするだろうと思っていた女房と息子の二人は、おそらく気抜けして、しばしボンヤリしていたにちがいない。  しかし、これで女房と息子の間に流れていた刺々しい空気は、比較的穏やかなものに変わったはずである。

⑨その日はそれで終わりになったが、そのまま放っておいてよい、というものでもない。  わけのわからない褒め言葉だけで終わってしまったのでは、それは無関心ということだ。  これでは息子にとって最悪である。  それくらいなら、二発でも三発でも拳固をもらって終わりになったほうが、よほどいい。

⑩私は一人、自室にこもって、解決策を考えた。  次に指すべき手は何か、どこかにいい手順はないかと、じっと息子の答案用紙を見ていたら、そこにヒントがあった。』

トラブルの内容と、最終的に米長先生が採られた解決策については省略します。

「正義を語るとツキが落ちる」というのは私の信条の一つです。  最近のテレビ放送で「自分の正義を語っている人」を見たので、取り上げました。  誰とは言いません(笑)

今日は府中で西東京都大会が開催されました。  皆さん、お疲れ様でした。





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第52回スーパーボウル

昨日はNFLの第52回スーパーボウルが行なわれました。  私が応援しているニューイングランド・ペイトリオッツが2年連続6回目の制覇をかけてフィラデルフィア・イーグルスと対戦しました。

NFL公式サイト日本語版から抜粋して紹介します。

『①第1クオーター
・2017年シーズンのNFL王者を決めるスーパーボウルは極寒の地ミネソタが舞台とあってスーパーボウル史上最低気温を更新したが、スタジアムに詰めかけたファンの熱気は寒さを吹き飛ばすほど。  歓声の大きさを比較すると、ややイーグルスファンの数が多く、オープニングドライブでクオーターバック(QB)ニック・フォールズの17ヤードパスが通れば溢れんばかりの大歓声が上がった。  (中略)  フィールドゴールで先制点を挙げたイーグルスだったが、直後のドライブでペイトリオッツにフィールドゴールを返されている(3対3)。

・しかしながら、序盤から飛ばすイーグルスはランニングバック(RB)レギャレット・ブラントの36ヤードランで敵陣に前進した後、フォールズがエンドゾーンに向かっていたジェフェリーに34ヤードパスを通してタッチダウンを決める。  イーグルスファン待望の初タッチダウンにUSバンク・スタジアムが揺れた。  ただ、キッカー(K)ジェイク・エリオットがエキストラポイントに失敗して6点の追加にとどまっている(9対3)。

②第2クオーター
・ペイトリオッツは次の攻撃ドライブでフィールドゴールのチャンスを得るも、Kスティーブン・ゴストコウスキーが外してしまい、追加点ならず。  (中略)

・一方、完全にリズムをつかんだ様子のイーグルスはRBジェイ・アジャイのランとフォールズのパスなどでヤードを稼ぎ、敵陣21ヤード地点からブラントが俊足を生かしてエンドゾーンに駆け込み、タッチダウンの追加点を挙げる。  少しでもリードを広げたいイーグルスは2ポイントコンバージョンに打って出るも成功ならず(15対3)。

・フィールドゴールで追加点を得た(15対6)ペイトリオッツはイーグルスの攻撃ドライブでフォールズが敵陣深くに走り込んでいたジェフェリーに放ったパスを奪い取ってターンオーバーにつなげる。  この好機をペイトリオッツが逃すはずもなく、RBディオン・ルイスが素晴らしいランで前進に貢献し、QBトム・ブレイディが43ヤードのロングパスを決めたドライブはRBジェームス・ホワイトが26ヤードのタッチダウンランで締めくくった。  Kゴストコウスキーがエキストラポイントキックを外してしまい、この時点でイーグルスのリードは3点に減る(15対12)。

・それでも、イーグルスは前半最後の攻撃ドライブで一気にレッドゾーンに入った。  (中略)  次のプレーでQBフォールズがエンドゾーンのサイドに向かって抜け出し、そこにタイトエンド(TE)トレイ・バートンが1ヤードパスをつないでタッチダウンを成功させた。  エキストラポイントも得て10点差に広げたイーグルスが好調のままに前半をリードして折り返している(22対12)。

③第3クオーター
・ハーフタイムショーを終えて迎えた後半、ペイトリオッツのQBブレイディがTEロブ・グロンコウスキーへの25ヤードと24ヤードのパスを続けて成功させ、ホワイトが足で稼いだ後、再びブレイディとグロンコウスキーのホットラインがつながってレッドゾーンに到達する。  最後もブレイディからグロンコウスキーに5ヤードパスが通り、タッチダウンの追加点で3点差に迫った(22対19)。

・イーグルス攻撃陣がテンポよく敵陣に進み、QBフォールズがクレモントに22ヤードのタッチダウンパスをつなげて突き放しにかかる(29対19)。

・ところが、攻撃のリズムをつかみ始めたペイトリオッツはブレイディがWRクリス・ホーガンに26ヤードのタッチダウンパスをつなぎ、イーグルスに引き離されまいと食らいつく(29対26)。

④第4クオーター
・イーグルスは最終クオーター開始直後にフィールドゴールの追加点を得たが(32対26)、その直後、ペイトリオッツのブレイディとグロンコウスキーのコンビが再びタッチダウンを成功させ、ついに同点に追いついた。  エキストラポイントをしっかりと決めたペイトリオッツが1点をリードする展開に変わる(32対33)。

・残り時間9分30秒・・・イーグルスの攻撃ドライブ、アジャイのランやフォールズのパスでペイトリオッツ陣地に攻め込むと、エンドゾーン手前11ヤードからフォールズがTEザック・アーツにドンピシャのパスを放ち、相手ディフェンスに引っかかりながらもゴールラインを割ってタッチダウン!  2ポイントコンバージョンに挑んだイーグルスだったが失敗に終わる(38対33)。

・残り時間2分15秒・・・5回のスーパーボウル制覇を経験しているペイトリオッツのブレイディをサックし、ファンブルボールをリカバーして攻撃権を得たイーグルスはフィールドゴールで確実に追加点を得て8点差に持ち込み(41対33)、試合終了まで約1分を残してペイトリオッツの攻撃ドライブが始まる。

・残り時間1分・・・なかなかファーストダウンを更新できなかったペイトリオッツ攻撃陣だが、ブレイディがWRダニー・アメンドーラに13ヤードパスをつなぎ、グロンコウスキーにも11ヤードと16ヤードのパスを通して前進。  タイムアウトを取った後、最初のパスがインコンプリートになったブレイディはエンドゾーンに向かって突進していたグロンコウスキーにロングパスを投げたが、これもボールはつながらずに万事休す。  試合終了を迎えてイーグルスのスーパーボウル初制覇が決まった。』

残り時間2分15秒のトム・ブレイディへのQBサックが決定的でした。  それさえなければペイトリオッツが勝つ可能性はあったと思います。  言っても詮無いことですが。

「2年連続6回目の制覇ならず」って第49回全日本大会でもあったような(笑)  ペイトリオッツもチーム城西も次の目標は王座奪回ですね。    




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