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速筋と遅筋 その2

7月9日のブログのタイトルは『速筋と遅筋』でした。  今回は『背すじは伸ばすな!』(山下久明著 光文社新書)から『速筋と遅筋』について抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①筋肉の凝りや痛みは、筋肉を休めれば回復しますが、休んでもらっては困る筋肉もあります。  それが内臓筋です。  例えば、心臓や肺を動かす筋肉がそれにあたります。  (中略)

②一方、手足を動かす筋肉は、運動神経の支配を受けていますので、あなたの意志で動かすことができます。  これを骨格筋といいます。

③肺を動かす筋肉も自律神経がコントロールしている内臓筋ですが、こちらは意志によって動かすことができます。  たとえば「深呼吸をしよう」と思えば、いつでもできますよね。  肺は内臓筋でありながら骨格筋としての性格も併せ持っているので、運動神経からのコントロールが効くのです。

④このように、内臓筋と骨格筋の両方の性格を持つ筋肉が体には存在していて、姿勢を支える筋肉もそうしたたぐいの筋肉なのです。

⑤内臓筋が凝って硬くなるようでは困ります。  まさに生死に関わりますから、凝りが戻るまで休ませるわけにもいきません。  ですから、何としても疲れにくい筋肉にする必要があります。

⑥では、どうすればよいのでしょう。  一つには血流を良くしておいて、(凝りの原因となる)乳酸をどんどん洗い流すという手が考えられます。  たとえば心臓の筋肉なら、常に血液が出入りしているので、それが可能かもしれません。  

⑦でも、最初から乳酸の生成を抑えられるなら、それに越したことはありません。  乳酸は、糖類(主にブドウ糖)から手っ取り早くエネルギーを取り出すときに出てくる副産物ですが、脂肪酸からエネルギーを取り出せば、乳酸はできません。

⑧脂肪酸とは要するに脂肪のことで、体は余ったエネルギーを細胞の中に脂肪酸として蓄えています。  この脂肪酸を利用している筋肉は、乳酸が発生して凝って硬くなってしまうことがありません。  ただし、脂肪酸からエネルギーを取り出すには時間がかかりますので、早い動きに対応できないのです。  こうした筋肉を遅筋と呼んでいます。

⑨一方、糖類をエネルギー源として素早い動きができる筋肉を速筋と呼んでいます。

⑩遅筋と速筋は、それぞれ独立して存在しているわけではありません。  特別な筋肉を除けば、一つの筋肉の中に遅筋と速筋が混ざりあっているのです。  内臓筋には遅筋が多いほうが有利ですが、手足を動かす筋肉には、速筋が多いほうが速い動きに対応できますので有利です。  

⑪この遅筋と速筋の配合比率は、筋肉によって最初から異なり、それぞれの使用目的もあらかじめ想定されていることになります。  そのため、間違った筋肉を姿勢維持のために使うようなことをすれば、筋肉痛や凝りが起きても不思議はないのです。』

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ゴリラのリーダーシップ

哲学者の鷲田清一・京都市立芸術大学学長とゴリラ研究の世界的権威の山極寿一・京都大学総長の対談集『都市と野生の思考』(インターナショナル新書)を読みました。  

1.「松下幸之助のリーダーシップはゴリラそのもの」の項から抜粋して紹介します。

『鷲田・・・松下幸之助さん(パナソニック創業者)はリーダーの条件を三つ挙げたそうです。  まずは愛嬌、これはゴリラにも通じますね。  二つ目は運が強そうなこと、実際に運が強いかどうかはともかく強そうに見えることが大切だと。  これもゴリラと同じでしょう。  三つめが後ろ姿だというのです。

山極・・・なんと!  ゴリラそのものじゃないですか。  まず愛嬌は、ゴリラでいえば抑制力です。  オスのゴリラは体重が200キロを軽く超える。  そんな巨体でも、子どものゴリラや他の動物と無邪気に遊べます。  体は大きいけれど、その力を抑制できるので、みんな安心して寄ってくるのです。  子どもがめちゃめちゃ叩いたりしても、ドーンと構えている。

鷲田・・・怒ったりしない?

山極・・・もちろんです。  だから、みんなを惹きつけることができる。  本当は強いんだけれど、それを抑えていることができる。  これが愛嬌なんですよ。  運が強そうに見えるとは、リーダーのそばにいると大丈夫だということ。  これがディスプレイなんですよ。

鷲田・・・あの胸をどんどん叩く、ドラミングという行為ですか。

山極・・・ゴリラのオスがドラミングしてまわりを威圧すると、彼のそばにいれば安全だという目印になる。  これもゴリラのリーダーの要件です。  背中で語るなんてまさにゴリラの常とう手段ですよ。  リーダーは群れの先頭を歩いていき、絶対に振り返らない。

鷲田・・・まさか、松下幸之助さんが、ゴリラと同じ悟り方をしていたとは(笑)。

山極・・・松下さんが、自分の人生を突き詰めてたどり着いた悟りがゴリラと同じだったとは実に感慨深い。  人間の世界でも本当のリーダーは、人がまわりで騒いでいても聞いていないふりをしているでしょう。  これからの時代、俺についてこい式のリーダーだったら困るのですよ。  リーダーというと、どうしても戦いの場というか競争する場におけるリーダーと捉えがちです。  けれども、これからのリーダーに求められるのは、人の話をじっくり聞けて、相手の立場で考えられること。』

2.「負けない論理」の項からも抜粋して紹介します。

『鷲田・・・山極さんからゴリラの話を聞いて、いいなあと思うのが、勝者敗者がいないということです。

山極・・・彼らには「負ける」という意識がないのです。  一方、ニホンザルは勝敗を決めて、弱いほうが引き下がる。  勝ったほうがすべてを独占する。  これは勝つ論理です。  でも、ゴリラは勝敗を決めない。  つまり、勝ちをつくらない。  みんなでこぞって負けそうなやつを助ける。  これは負けない論理なんですね。

鷲田・・・負けない論理と勝つ論理はまったく違うということですね。  勝つ論理とは、相手を屈服させて、押しのけて、自分から遠ざけることによって権威の空間をつくる。  そうすると人は必然的に離れていく。

山極・・・勝つ論理はもう必要ないと思います。  求められるのは負けない理論であり、そのゴールは相手と同じ目線に立つことです。  だから、決っして相手を遠ざけたりしない。

鷲田・・・むしろ相手を惹きつけるのが負けない論理か、いい言葉ですね。』

京都大学総長に就任したとき、座右の銘はと聞かれて、山極さんは「ゴリラのように泰然自若」と答えたそうです。

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ブログ10周年

1.2007年9月3日にブログを開始しました。  ですから、昨日でちょうど10周年です。  速いな~(笑)


2.この10年間の全日本ウェイト制・全日本・世界ウェイト制・世界大会などにおけるチーム城西の結果を時系列で列挙してみます。

2007年11月16~18日 第9回世界大会 出場者なし

2008年6月14・15日 第25回ウェイト制 入賞者なし  

2008年11月1・2日 第40回全日本・第8位 森善十朗

2009年6月6・7日 第26回ウェイト制・重量級・第4位 鎌田翔平

2009年8月23日 第4回世界ウェイト制・中量級・優勝 森善十朗

2009年11月21・22日 第41回全日本・第7位 森善十朗

2010年6月12・13日 第27回ウェイト制・軽重量級・準優勝 森善十朗

2010年11月20・21日 第42回全日本・準優勝 森善十朗・第6位 小林大起・第8位 鎌田翔平

2011年6月12・13日 第28回ウェイト制・中量級・優勝 竹岡拓哉(横浜川崎支部)

2011年11月4~6日 第10回世界大会 入賞者なし

2012年6月9・10日 第29回ウェイト制・中量級・優勝 森善十朗・第4位 竹岡拓哉(横浜川崎支部)・軽重量級・優勝 小林大起・準優勝 鎌田翔平

2012年11月3・4日 第44回全日本・第7位 鎌田翔平・第8位 森善十朗

2013年4月28日 第5回世界ウェイト制・中量級・優勝 森善十朗・軽重量級・準優勝 鎌田翔平

2013年6月1・2日 第30回ウェイト制・中量級・準優勝 竹岡拓哉・軽重量級・準優勝 石崎恋之介

2013年11月2・3日 第45回全日本・第5位 鎌田翔平

2014年6月7・8日 第31回ウェイト制・中量級・準優勝 加賀健弘・軽重量級・第4位 竹岡拓哉・重量級・優勝 鎌田翔平

2014年11月2・3日 第46回全日本・第3位 森善十朗・第4位 鎌田翔平

2015年6月6・7日 第32回ウェイト制・中量級・第4位 加賀健弘・軽重量級・準優勝 竹岡拓哉

2015年11月20~22日 第11回世界大会 入賞者なし

2016年6月4・5日 第33回ウェイト制・中量級・第4位 加賀健弘・軽重量級・優勝 石崎恋之介・準優勝 竹岡拓哉・重量級・優勝 鎌田翔平

2016年11月5・6日 第48回全日本・優勝 鎌田翔平

2017年4月16日 第6回世界ウェイト制・優勝 鎌田翔平

2017年6月3・4日 第34回ウェイト制・軽量級・優勝 亘和孝・中量級・優勝 竹岡拓哉・軽重量級・第4位 石崎恋之介

2017年6月24日 オールアメリカン・オープン 2017・第4位 加賀健弘

漏れがあったら教えてください(笑)


3.こうやって並べてみると、大変な大会の数ですね。  でも一つ一つの大会を、その時の嬉しさや悔しさとともに鮮明に思い出します。   選手の皆さん、素晴らしい思い出をありがとう。  次の10年も、どんな結果が生まれるか、楽しみです。 

  

 



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