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自由な政治と自由な経済

『らくちんのつれづれ暮らし』というブログの9月29日のテーマは『自由な政治と自由な経済は両立しがたい』でした。  

政治と経済の組み合わせには、①権威主義的政治と規制的経済、②権威主義的政治と自由な経済、③自由な政治と規制的経済、④自由な政治と自由な経済、の4種類があります。

内容がやや難しいかもしれませんが、私のブログのタイトルである『私の備忘録』として残しておきたいので、抜粋・補足修正し、番号を付けて紹介します。

『1.中国をみて、自由な経済で成長してくると、政治も自由を求めてくるのは必然であり、いずれ矛盾に直面すると指摘するむきもある。  本当にそうだろうか。

2.「④自由な政治と自由な経済」の組み合わせよりも、「②権威主義的政治と自由な経済」の組み合わせ、「③自由な政治と規制的な経済」の組み合わせの方が、社会として長期間持続しているのではないだろうか。

3.もちろん、「④自由な政治と自由な経済」が、僕は好きだしそうあってほしいと思う。  しかし、古今東西の現実の社会の力学では、それは均衡点になっていないのではないか。

4. 中国の成長を筆頭にして、アジア各国やBRICSなどの新興国の成長期をみていると、「②権威主義的政治と自由な経済」の組み合わせが経済成長に一番効果的にみえる。  長い中国史の中でも、最も経済が成長した宋の時代は、「②権威主義的な政治と自由な経済」の組み合わせだった。 (中略)  多少の権威主義があろうとも安定した政治のもとで、規制を減らし経済的自由を保障してやると、経済というのは成長してくる。

5.こういう社会は、その権威的政治手法が疎まれもするけれども、経済成長の実感が、その体制の支持につながっていく。  国民の大半が成長の果実を実感する限りにおいて、支持が長期間継続し、社会が安定しある種の均衡点になっている。

6.しかし、自由な経済のもとで経済が成長すると、貧富の格差がどうしても拡大して、経済成長が鈍化する。  (中略)  経済成長が鈍化すると、国民からの政治的な支持も衰える。

7.そうすると確かに、大衆による政治的参加の要求が高まり、政治的自由が拡大するにつながる。  (中略)  政治的自由が拡大し、大衆の政治参加が積極的、組織的になるほど、大きな政府となり、むしろ経済上の規制が強化される。  自由な政治を手に入れたと思ったら、すぐに経済の自由を失ってしまい、そこである種の均衡になってしまう。

8.ちなみに、「①権威主義的政治と規制的経済」の組み合わせは、計画経済のソ連や鄧小平以前の中国の例をみると、軍事的には強くても、経済が壊滅する。  こうした「①権威主義的政治と規制的経済」の失敗の例をみて、その対極にある、「④自由な政治と自由な経済」体制に社会は必然的に向かうと、思いがちだ。  僕も漠然とそう思っていた。

9.しかし、よく古今東西の社会をみていると、なかなか「④自由な政治と自由な経済」体制というのは、長期間安定せず、均衡点にみえない。  「②権威主義的政治と自由な経済」という均衡点から、「③自由な政治と規制的経済」という均衡点に移行する途中で、短期間通過するだけだ。

10.ということは、我々が、「④自由な政治と自由な経済」を好むならば、相当な意思をもってリーダーもフォロワーも行動しないと維持できないということになる。  それは、今、欧米も日本も直面している課題ではないだろうか。』


一昨日、朝9時成田発の便で中国・煙台に行って一泊し、昨日は21時成田着です。  東京から直行便がないので韓国・インチョン空港で乗り継ぎし、往復で4回飛行機に乗ります。  さすがに疲れました(笑)

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意拳

稽古の一環として中国拳法の意拳を取り入れるようになって38年が経ちます。  今では私の日常生活の一部で、海外出張中も毎日約一時間の意拳の稽古は欠かせません。

思想家・武道家の内田樹さんと日本韓氏意拳学会会長の光岡英稔さんの対談本『荒天の武学』(集英社新書)を読みました。  光岡さんが意拳について語っている部分から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.①韓競辰先生からずっと中国語で意拳を教えてもらっていて、通訳の人などもいるにはいたのですが、私自身が日本語に訳すことがなかったから、かえって理解するのに良かったですね。  (中略)

②ある意味、わからないものをわからないままに学ぶことで見えてきたことがあって、それは意拳のおもしろさは、「何を習ったのかよくわからないところ」だということです。

③もちろん体系はわかりますが、そこで教えてもらったことの真逆なところにどんどん目が行くので、何を習っているのかと改めて考えるとわからなくなる。  そこが意拳を学んでいく上でのおもしろい現象ですよね。


2.①気持ちを開放して、伸びやかに行なう。  中国語では舒展(シュージャン・・・伸びやかだ)と言いますが、そのような状態や気持で身体を動かします。  自分の身体をある考えに基づいて動かすのではなく、どうなるかわからないけれど伸び伸びと動いてみる。

②力を入れる必要はありませんし、抜く必要もない。  (意拳創始者の)王薌斎は「不用力 不費脳」と言いました。  力を用いる必要もなければ、特に動きや身体について考える必要もない。  (中略)

③站樁(たんとう・・・立禅のこと)で行う挙式において、ただ手を挙げていく一瞬一瞬の中でどんな感じがするか。  どのような状態が生じるか。  そこに注目します。』


昨日は新宿のある焼き肉屋さんで阿曽・山辺の両師範代、今年の全日本大会に出場する森・鎌田・竹岡・ファビアン・加賀・石崎、と9人で焼肉を食べました。

店の人に聞いたら60年前に開店したのだそうです。

実はちょうど30年前の今ごろ、その年に行われる第15回全日本大会の前に大西靖人と二人でそこで食事をし、数日後、大西は城西初の全日本チャンピオンになりました。  

験を担ぐ(げんをかつぐ・・・以前に良い結果が出た行為と同じことをして、前途の吉兆をおしはかること)わけではありませんが、やれることは全部やっておこうと思って(笑)

よく食べ、よく飲みました。  飲んべえのヤマベは大人しく帰ったのかな~(笑)

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張本勲さんと荒井直樹さん

新聞はいつも朝日新聞と日本経済新聞を読んでいます。  今週の夕刊の連載で張本勲さんと荒井直樹さんをそれぞれ取り上げていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

1.朝日新聞夕刊『人生の贈りもの』は3085安打の元プロ野球選手・張本勲さんのインタビューです。

『1.①4歳の時、たき火に右手から落ちる事故に遭い、薬指と小指の3分の2を失い、親指と人さし指、中指が内側に曲がった。  右手だとわしづかみにしかボールがつかめず、遠くへ投げられない。  練習して左投げに変えました。

②つらかったのは守備です。  (中略)  捕球した際の衝撃で、折れたかと思うほどグラブの中の指が痛むこともあって。  寒い時期は何分間もしびれて感覚がない。  

③右手は妻にも娘にも見せません。  1人だけ、巨人の監督だった川上哲治さんに見せたことがあります。  引退後に食事をした時、「こういう手で頑張ったんです」と言ったら、「お前、よくそんな手で」と涙ぐんでくれました。

2.①私は生意気に見えて心配性なんです。  川上哲治さんから聞いたことですが、王も落合も川上さん自身もとても心配性だと。

②不安だから、毎日コツコツやらないと気が済まない。  私は現役時代、寝る時もバットを枕元に置き、不安になると夜中に起き出して、納得いくまで素振りをしました。

③家族に迷惑なので、同じ部屋で寝たことは一度もありません。』


2.日経新聞夕刊『駆ける魂』は 今年の第95回全国高等学校野球選手権大会・初出場・初優勝の前橋育英高校野球部監督の荒井直樹さんの記事です。

『①猛暑で「打高投低」の傾向が顕著な夏の全国高校野球を今年制したのは、堅い防御を誇る群馬・前橋育英だった。  イレギュラーバウンドに不規則回転と、チョウのように突如方向を変えるゴロを難なく捕捉するグラブさばきは、虫取り名人の妙技のようだった。

②鉄壁の守備の土台になった練習は「2人一組で緩いゴロを転がし合う」「走者を置いてのノック」という一般的なものだが、練習中のちょっとした動きに非凡さが見て取れる。

③ノックの順番を待つ間、選手たちは打球を追って送球するしぐさを繰り返す。  それも実際にボールがあって、投げる相手がいるかのように丁寧に。

④「シャドーフィールディング」は荒井の考えから生まれた。  順番待ちなど寸暇を惜しんで努力することが成功への一本道、との信念を選手も共有する。

⑤走者を置いてのノックでは荒井はコーチにノッカーを任せ、二塁ベース後方に陣取る。  野手のカバーリングなど細部を見るのに絶好のポジションは、選手との会話にも持ってこい。  走者役で待機する選手に荒井が尋ねる。  「次、どこに打球が行くと思う?  レフト前?  セカンドゴロ?」

⑥空き時間を無為に過ごさせないのは、選手に考える癖をつけさせる狙いもあってのこと。  頭と体をフルに使って打球方向の勘を養った選手たちには、もはや試合で守備位置を細かく指示する必要はない。  「監督がああだ、こうだとやると選手はロボットになってしまう。  指示待ちの人間はつくりたくない」と荒井。

⑦一見、何の変哲もない練習でも「同じことをやり続けるから変化を感じられると思う」と荒井は話す。  飛距離が伸びた、送球が速くなったという成長だけでなく、肩や足の張りといった体の異変に気付けるのも確かな練習メニューがあってこそ。  「シンプルでもしつこく」が荒井の信条だ。

⑧「歯は毎日磨かないと気持ち悪い。  同じように『これだけはしないと気持ち悪くて夜、寝られない』というものを持とう」と選手に言ってきた。

⑨昨夏の新チーム発足時に拙守から一度は遊撃のポジションを辞退しながら、荒井の説得で再び遊撃に持ち場を得た土谷恵介。  守備力を身につける基になった2人一組でのゴロ捕球は甲子園決勝当日まで欠かさず続けた。

⑩皆がおのおのの課題に向き合い、技術を磨いた結果が夏の甲子園初出場で優勝の快挙。  強打のチームとは一味違うすごみを思わせる栄冠だった。』  

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たんぱく質の取り方

1.9月28日の日経新聞の連載『健康生活』に内科・スポーツ医の平石貴久さんがたんぱく質の取り方について書かれていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①スポーツ栄養学の基本はたんぱく質の取り方だ。

②スポーツの現場では、試合や練習など、運動を終えたすぐ後にたんぱく質を摂取することが大切だ。  米プロフットボール、NFLのあるコーチは「試合が終わったら5分でも早くたんぱく質を取りなさい」と指導していたほどである。

③なぜか。  運動をすると、体への負荷で筋肉の繊維がダメージを受ける。  これを修復するために、筋肉のもととなるたんぱく質をできるだけ早く取ったほうがよいからだ。

④たんぱく質の摂取を怠ると、体は自分自身でそれを補おうとする。  具体的には、血液中のたんぱく質を体内で利用する。  こうなるとやがて、スポーツ貧血になってしまうことがある。

⑤トップアスリートに限らず、軽い運動でも、できるだけ早くたんぱく質を取ることを心掛けるといいだろう。』


2.ちょっとネタ切れしたので、以前に紹介したジョークをもう一度

『①ゾウのサンドイッチを作るには?・・・ゾウが挟めるパンか、パンに挟めるゾウを用意せよ。

②ゾウの鼻はなぜ長いのか? ・・・ゾウの鼻は長くない。  我々の鼻が極端に短いだけである。

③ゾウに選挙権がない理由は?・・・鉛筆がうまく握れないから。

④ゾウが電話を持たないわけは?・・・前足で電話を掛けるにはダイヤルが小さすぎるし、送話口を口に向けると受話口が耳に届かない。  おまけに話すには牙が邪魔。  どっちみちジャングルには話題が少ない。

⑤六本木にゾウが出ないわけは?・・・深夜もタクシーがあるので、ターザンが呼ばない。』

最近の人はゾウとターザンの関係って分かるのかな~(笑)

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