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有森裕子さん・偶然

1.10月17日のブログで小出義雄監督を取り上げました。  昨日(10月30日)の日経新聞・夕刊にその小出監督の指導を受けた有森裕子さん(マラソン五輪メダリスト)の文章が載っていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①(日本最高記録を出した)この時期、記録が伸びたのは練習量が圧倒的に増えたからだと思う。  いまも昔も、監督が出す練習メニューに「こんなむちゃなことをしたら、故障してしまう」と文句を言う選手がいるが、私は基本的に黙って従うようにしていた。

②小出監督が「オレはおまえをつぶそうと思って、メニューをつくっているわけではない。  当然強くしようと思っているんだぞ」と言ったことがある。  それで私は覚悟を決めた。

③監督は練習メニューをつくるプロ、そして選手は練習をこなすプロ。  「監督は私を強くしようと思っている。  私は強くなりたいと思っている。  そこで利害が一致したのだから、バッチリじゃないか」と感じた。  (中略)

④私は練習の意味を理解したうえで、監督を信じて黙ってこなした。』

私は「有森さんのいうような一種の素直さ」と「監督だけに頼らず、自分自身でも創意工夫する姿勢」の両方が必要だと思っています。


2.事業家、文筆家の平川克美さんが10月27日の朝日新聞で「偶然」について面白い文章を書かれていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①時々、わたしたちが生きている世界は、どんな仕組みになっているのかと思うことがある。  (中略)  身近な出来事なのだが、どうしてそんなことが起こり、それが何を示しているのかよく判らないという体験のことである。

②数年前、横浜駅から京浜東北線に乗り込んで、つり革にぶら下がると、目の前に、前日酒席をともにしていただいた三遊亭円丈師匠が座っていた。  何という偶然。

③そして数日後、秋葉原の路地裏を歩いていると、向こうから師匠が歩いてきたのである。  わたしは自分の目を疑った。

④世界で最大の人口がひしめく東京の街角で同じひとに、三度会うなんて偶然は、確率的にはどのくらいのものなのだろうか。』

私もそういった「偶然」といえるような出来事を比較的多く体験します。  なんか意味があるのかな~(笑)。


3.あと3日で全日本大会です。  5日後の月曜日の朝には第44代の全日本チャンピオンが決まっているんですね。  いったい誰なんだろ~?

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米倉誠一郎教授『プロフェッショナルなリーダー』

10月17日付け朝日新聞のオピニオン欄に一橋大イノベーション研究センター・米倉誠一郎教授のインタビュー記事が載っていました。  タイトルは『リーダー要りますか』です。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①・・・なぜリーダー待望論に反対なのですか。

「(中略)  今は一人のカリスマリーダーで物事が解決できる時代ではないのです。  (中略)  僕らに必要なのはカリスマリーダーではなく、プロフェッショナルです」


②・・・その場合のプロフェッショナルとはどういう人ですか。

「職業人として付加価値を上げられる人です。  (中略)  教師なら、学生たちの授業満足度が去年より高くなったか。  公務員、タクシーの運転手、政治家、新聞記者・・・それぞれの仕事での付加価値の物差しがあるでしょう。  それを年々プラスにしていく人。  それが、僕の言うプロです。  (中略)

たしかに、政治に限らずあちこちで有能とは思えないリーダーを抱えていて、それが人々のカリスマリーダー願望につながっているのだろうけど、それは危険。  無能なリーダーの反対語は、プロフェッショナルなリーダーなんです」


③・・・近い将来、プロフェッショナルなリーダーになるべき若い人たちには、何を求めますか。

「彼らが将来やるべきことは、世界中に山のようにあります。  なのに内向きになって現地に行かない。  僕は急速に発展しているインドやアフリカに行くと、ひざが震えます。  船に乗り遅れちゃいけない、と。  でも、そこに日本人がいない。

インドのコンサルティング会社の人が言っていました。  日本人ビジネスマンは着いた日から帰国の日を数えている、韓国人ビジネスマンは家族を連れて片道切符で大勢来ると。  アフリカでも中国人や韓国人はたくさんいるのに、日本人はどうですか。  こんな状態だから、世界のあちこちで負けて、カリスマリーダーが出てきたら一発で直してくれる、なんて思うんでしょうね。  (中略)

日本人は、もっと世界中を動いた方がいい。  じっととどまっているから内向きになるし、リーダー待望論なんかになるんです」』

米倉教授は高校の同期生です。  先日もある件でお世話になりました。


今日も朝錬でした。  全日本大会前の私の選手指導は明日が最終日です。  時間が経つのは早いな~(笑)。

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限界の向こう側を知る

(1)辻・本郷税理士法人の理事長・本郷孔洋先生の10月15日のブログ・タイトルは『どうしたら企業内プロを作れるのか?』でした。  私にとってタイムリーな内容でしたので、そのまま全文紹介させていただきます。

『1.どうしたらプロを作れるか?
 
企業力は社員力だと言います。  特に21世紀は、知識社会ですから、社員力が企業の競争力のキモであることは、「言わずもがなかな?」


2.「プロとアマの差は、とことん限界まで挑戦した経験があるかどうかで決まる」

「マラソンの金メダリスト・高橋尚子さんを指導した小出義雄氏は、私の幼稚園時代からの友人です。  彼のすごいところは体力とか運動能力の本当の限界はどこにあるかを知っているところです。
 
アマチュアが勝手に感じて線を引いている限界の向こう側に、本当の限界点があることを彼は知っているのです。

高橋選手が小出監督から独立し、チームQでよい結果を出せなかった時、ポツリと「限界の向こう側を知らない人たちと走り回ってもうまくいかない。  ホントに真剣にやるときは、あの上のことをしなくちゃダメなんだ」ともらしました。

仕事も同じです。  『本当にこれ以上はダメだ』と思ったその先に本当の限界を目指して努力することが、あなたの能力をプロのレベルに引き上げるのです。」

『2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート』
                          (長谷川和廣著・かんき出版より)



3.松岡修三も現役時代、格上の相手としか練習しなかったといいます。  でないと、自分が上達しない。  でも、会社ではギリギリまで挑戦させると、皆やめてしまう?(笑)』



(2)小出義雄さんについては私の8月19日のブログでも取り上げました。  著書から次の言葉を紹介しています。

『1.選手たちが「もう走れません」と弱音を吐いたとき、僕は、「諦めたらそこで終わりだぞ。  限界と思うその一歩先を踏み出してみろ!」と励ましている。


2.僕は「最高の練習ができた」、「やるべきことは全部やった」と自分でも満足できるほどの練習を積ませ、選手に自信を持たせることこそ監督の役目だと思っている。』


(3)午前中はいつもの朝錬でした。  テーマは『限界を超える』です。  

私は指導者として、選手が感じている限界を超えるサポートができたんだろうか?

選手は本当の限界点を知ることができたんだろうか?

私は小出さんの言う「監督の役目」を果たせてるんだろうか?

課題は尽きません。

でも、最高峰の全日本大会を選手と共にめざす喜びも感じています。







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「なおざり」と「おざなり」

1.「なおざり」と「おざなり」

10月6日の日経新聞に「なおざりとおざなり」という文章が載っていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①響きが似ているので、つい取り違えてしまうこの2つの言葉。

②辞書を引くと、なおざりの意味は「いい加減にしておくさま」。  おざなりは「いい加減に物事をすませること」。  いい加減、適当というニュアンスは共通だ。

③では何が違うかというと、なおざりがいい加減ゆえ何もしないのに対し、おざなりはいい加減とはいえ、一応何らかのアクションをおこすこと。

④なおざりは、猶(なお=そのまま)と去り(さり=遠ざける=何もしないで放っておく)と合体したという一説があるが、定かでない。

⑤一方のおざなりは、漢字で書くと「御座なり」。  座敷(宴会の席)で、その場だけの表面的な言動をするさまから来た。』


2.矢沢永吉とウォルト・ディズニー

昨日・日曜日の午前中は録画してあったNHK特番「矢沢永吉・63歳のメッセージ」、午後3時半からはNHKBSプレミアムの「すべては夢を届けるために~嵐・大野智が迫るウォルト・ディズニーの創造の軌跡~」を観ました。

分野こそ違うものの、矢沢永吉さんとウォルト・ディズニーさんのそれぞれの人生には、常に向上しようとする強烈なエネルギーを感じました。


3.「お次の女性」

『リカが愛ちゃんに聞いた。

「あなた秘密守れる?」
 
「守れるわ。  でも次の人が守れるかどうかわからないわよ。」

(大人のジョーク集より)』

また本郷孔洋先生のメルマガ(10月4日配信)から拝借しました(笑)。


4.東京もやっと涼しくなってきました。  季節の変わり目なので体調管理に注意しましょう。

私は明日から北京です。  ネットで調べると、明日の北京の気温は最高22度・最低10度となっていました。

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