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2007年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2007年12月

吉田茂のユーモア

1. 『 大人の見識 』 ( 阿川弘之著、新潮新書 ) を読みました。

2. その中で、イギリスのジェントルマンシップ ( 紳士道 ) と日本の武士道は相通じるものがあるが、武士道にはユーモアの要素が入っていない、と指摘されています。

 イギリス人にとってユーモアは、危機的状況に立たされたとき、もっとも大きな価値を発揮する、大切なものなんだそうです。

3. ユーモアのセンスを持っている、数少ない日本人の例として、第二次世界大戦直後の首相、吉田茂さんを挙げています。  

4. 吉田さんのユーモアとして有名な話をいくつか紹介します。

① 田中義一首相から秘書官就任を要請されたとき・・・「 秘書官は務まりませんが、総理なら務まります。 」

② 会いたくなかった客人に対する居留守がばれてしまったとき・・・「 本人がいないと言っているのだから、それ以上確かな事はないだろう。 」

③ マッカーサーに、GHQの意味をたずねて 「 ジェネラル・ヘッド・クォータ-ズの略だ 」 と言われて・・「 Go Home Quickly ( 早く国に帰れ ) の略かと思っていた。 」

④ マッカーサーに 「 食料支援要請の数字がまるきり違うじゃないか。 」 とただされて・・・「日本の統計が正確だったら、あんな戦争始めなかったし、始めたとしても負けなかった。 」

⑤ 訪米し、外国人記者団に、健康の秘訣について質問されたとき・・・「 はい、しいてあげれば人を食っております。 」

5. 明日から、師走です。  

 愉快な年末を過ごしたいですね。

 よい週末を。 
 

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ファインマンさん

1. 読む本は、新聞に載っている広告や書評を見て探します。  

2. 11月7日のブログで見た資生堂名誉会長・福原義春さんのインタビュー記事 ( 朝日新聞、10月26日 ) の続きです。

 「 若い人に薦めたい本はと聞くと、即座にノーベル物理学賞受賞者、ファインマンの 『 ご冗談でしょう、ファインマンさん 』 ( 岩波現代文庫 ) をあげた。  『 奔放(ほんぽう)でしばられることのない、彼の考え方と行動に学んでほしい 』 」

3. 物理学だけでなく、さまざまな分野に興味を持ち、いたずら好きで、ユーモアたっぷりなファインマン先生の自伝です。  

4. 大貫昌子さんが日本語訳をされています。  ファインマン先生の人物像について、訳者あとがきを紹介します。

「 『 ご冗談でしょう、ファインマンさん 』 の原書の副題は 『 好奇心まんまんの人間 』 というものだった。  先生が皆にいちばん心にとめてほしいと願っておられたのは、これである。

 『 ファインマンと聞いたとたん思い出してもらいたいのは、ノーベル賞をもらったことでもなければ、理論物理学者であったことでもなく、ボンゴドラムでもマンハッタン計画でもない。  僕が好奇心でいっぱいの男だったということ、それだけだ。 』 と先生はいつも言っておられた。 ( 中略 )

 とにかく何かにあっと驚き、なぜだろう? と考える心を失わないこと。  そしていいかげんな答えでは満足せず、納得がいくまで追求する。  わからなければわからないと、正直に認めること。 ( 中略 )

 先生にはもう1つ信条があった。  結婚後たった2年でなくなった最初の夫人との間のモットーで、 『 人がどう思おうとも、ちっとも構わない 』 というものだった。 ( 中略 )  

 時には無責任だ、野人だと陰口されながらも、先生は生涯この信条を通された。  だからこそあのような思いがけない冒険にみちた面白い一生が送れたのだと思う。 」

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岡田武史監督

1. サッカーの元日本代表監督・岡田武史さんが、脳梗塞(こうそく)で倒れたオシム日本代表監督の後任に選ばれそうです。

2. 「 WEDGE 」 2007年3月号から岡田さんの言葉を紹介します。

3. 『 指導者としてだけではなく、人間としても大きく変わったのは、やはり日本代表の監督になったときですね。  逃げ場をなくして引受けざるを得ず、アジア予選でどん底の状態を味わって、1つのステップを超えた。  

 企業の経営者もよく言うじゃないですか。  倒産、投獄、闘病を知る人ほど強いものだ、と 』

4. 「 ジョホールバルでのイラン戦に臨む前夜、岡田は妻に電話する。 『 万が一負けたら、当分は日本に帰れない。  海外に住まなきゃいけなくなるかも知れない 』 と。 」

 『 そう言った瞬間、怖いものがなくなった。  負けたらどうしようとか、どう思われるかというような不安を全部超えて、確かに1つのステップを超えたんだと感じました 』

5. 『 人間は代々、いろんな経験を遺伝子に積み残してきている。  飢餓や氷河期を乗り越えた経験がみんなの遺伝子に残っている。  
 ただ、これだけ豊かで平和な社会に生きていると、そのスイッチが入ってないんですよ。  

 でも、代表の監督になったときに、ぼくの中でポンとそのスイッチが入った。  そうして本当の意味で開き直れるようになったんです。 』

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運について考える

1. 朝日新聞の夕刊に、落語家の林家正蔵さんが週1回書かれている 「 TOKYO 歳時記 」 というエッセイをいつも読んでいます。 

2. 11月22日のタイトルは 「 運について考える 」 でした。  前半部分をそのまま紹介します。

 『 運というものを考える。 

 若い頃は、 「 頑張ればいい 」 「 怠けてはだめだ 」  と単純で、あまり余計なことは考えなかったが、近頃はいろいろな人が運について話すのを聞き、なるほどと思うようになった。

 ギャンブルやゲーム事に手を出さない人の中には、いい運をつまらないことに無駄遣いしたくないからやらないのだという人がいる。  大穴、大当たりで運を使うぐらいなら、それを仕事に取っておきたいというのだ。

 逆にギャンブル好きの人でも、わざとスるためにやっているという人がいる。  悪い運を先に使っておくと、よい運が回ってくると考えるのだそうだ。

 ある興行主に聞いた話では、何かの仕事をお願いしようというときに、実力、ギャラがほぼ同じ3人がいたとすると、順番を決めずにランダムに電話をし、最初に話が通じた人にお願いするということがあるという。  運の強さを重視するというのである。 』

3. 私もほとんど同じような考え方を持っています。  運を無駄遣いしそうなことはなるべくやらないようにしていますし、他人の評価においても 「 運がいいかどうか 」 をけっこう重視します。

4. エッセイの後半は、春風亭昇太さんと北海道へ公演に行ったときの話が、面白おかしく書かれていました。     

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三連休のテレビ番組

1. 普段はあまりテレビを見ません。  一応テレビの前に座って、地上波からBSまでチャンネルを回してみるのですが、だいたいスイッチを切ってしまいます。

 ところが、この三連休で、いくつか面白い番組を見たので紹介します。

2. 土曜日のBS1で、先週の東京国際女子マラソンで大会記録を出して優勝した、野口みずき選手のドキュメンタリーをやっていました。

 大会直前のスイスと中国での高地トレーニングの模様が出ていました。  スイスでは1ヵ月間に1200キロ走りこんだそうです。

 「 走った距離は裏切らない。 」 という言葉が印象的でした。

3. 昨日のBSフジでは、かっての大横綱、大鵬さんのインタビューを放映していました。  大鵬さんの言葉です。

① 大事なことは、耐えること、辛抱すること、我慢すること。

② 相撲は体で覚える。

③ あとに悔いが残らないように、一生懸命やるのが青春時代。

④ 天才のように言われたが、実際は誰よりも多く稽古していた。

4. テレビ朝日の聖徳太子のドラマも良かったです。  仏教と神道の両方を敬う 「 いいとこ取りの文化 」 を日本に根付かせたこと、当時の大国・隋と対等に付き合おうとしたことなど、現代の日本のあり方を考えさせられました。

5. 同じテレビ朝日の 「 点と線 」 ( 松本清張原作、ビートたけし主演、二夜連続 ) も最高でした。    

 ずいぶん前に原作を読んでいますが、細かくは覚えていません。  ですから、犯人のアリバイ崩しのプロセスには鳥肌が立ちました。

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私のルーチン

1. 9月5日のブログでイチロー選手のルーチン ( routine ) について書きました。

 そこでも紹介しましたが、英和辞典で 「 routine 」 を調べると、「 ①決まりきった仕事、日課、いつもの手順、慣例、②(ダンスなどの)一連の決まった動き 」 と載っています。

2. 以下は、私の1日のルーチンです。

・ 朝起きたらまず15分間の立禅をする。・・・毎日

・ 新聞 ( 朝日・日経・日経金融 ) を読む。・・・毎日

・ 携帯サイトの 「 相田みつをの今日のことば 」 を見る。・・・毎日

・ 出勤時の車内で英語のCDを聞く。・・・平日

・ 会社の机に置いてある、致知出版社の 「 一日一言 」 シリーズ ( 安岡正篤・吉田松陰・坂村真民・佐藤一斎 ) のその日の欄を読む。・・・平日

・ 会社のパソコンを開いて、メールや、登録してあるいくつかのサイトを見る。・・・平日

・ 会社の事業に関連のある経営者など、1日2~3人を訪問する。・・・平日

・ 掌道針灸整骨院で体のケアをする。・・・週2回

・ 道場でトレーニングをする。・・・週2回

3. 物事によっては妙にあっさりしていて、あきらめがいい面もあるのですが、いったん決めたことを長く続けるのもきらいではありません。  ヘビ年だからでしょうか ( 笑 ) 。   

4. そのルーチンに今年の9月3日からブログ書きが加わりました。

 平日は毎日書くつもりですが、昨日は1日中バタバタしていて時間が取れませんでした。

 最後は言い訳でした ( 笑 ) 。

5. 今日から3連休ですね。  

 私は、本を何冊も買ってあるので、ゴロゴロしながら読書です。  面白い本があったら紹介します。

 よい週末を。

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空手と仕事

1. 学生や、空手専任の指導員や職員もいるでしょうが、選手の多くは仕事をしながら稽古していると思います。  

2. 『 仕事 』 を 『 大辞林 』 でひくと、 『 生計を立てるために従事する勤め。 』 となっています。  つまり、仕事をすることによって、生活するために必要なお金を手に入れるわけです。

3. しかし、私は、空手の選手にとって、仕事には単にお金を手に入れるだけではない多くの意義があると思っています。  箇条書きにします。

① 空手関係者以外の多くの人と出会うことができ、見聞を広めることができる。

② あいさつなどの基本的なビジネスマナーが身に付く。

③ 担当している仕事を効率良く進めるための、計画・連絡・実行・報告などの段取りが上手になる。  特に空手の選手は、稽古時間を確保するために、段取り上手でなければならない。

④ 空手の現役選手をやめてからの期間の方が、はるかに長いわけで、仕事の熟練によって現役引退後の生活へのスムーズな移行が可能になる。

⑤ 会話を通じた、他人とのコミュニケーションがうまくなる。

4. 10月15日のブログで、将棋の谷川浩司さんの次のようなコメントを紹介しました。

 『 礼儀やマナーに気を遣わない人間は絶対に強くなれない。  礼儀やマナーとは、言葉を換えれば、他人に対する想像力である。  周囲に対して想像力が働かない人間が、対局において想像力を発揮できるはずがない。 』

5. 同じように、 『 仕事において想像力が働かない人間が、空手の試合において想像力を発揮できるはずがない。 』 と言うこともできると思います。

 



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谷亮子の技

1. 10月2日・17日に続いて、また谷亮子選手です。  11月16日の朝日新聞で谷選手が 「 柔道の技 」 について話しています  ポイントを箇条書きにします。

① 世界選手権でも五輪でも、いろんな技で勝っている。  1つの技に頼るのではない、多彩な技が私の大きな武器になっている。

② 1つの技にしても、同じように見えて多くのバリエーションがある。  背負い投げでもいろんなかけ方、投げ方がある。

③ 柔道を始めたころ、大会は体重無差別で、男の子に交じって試合に出ていた。  相手の身長や体重はまちまちだから、いろんな技をかけないと勝てなかった。

④ 一度技がかかっても、次に同じ技はなかなか決まらない。  だから、一生懸命たくさんの技を練習した。

⑤ 小学生のころから左右同じように技をかけられるように指導を受けた。  背負い投げにしても、右からも左からも投げられるのが基本だ。

⑥ 今も小学生時代の延長線上にいると思っている。  どんな状況にも対応できる技を増やしていくことが課題だ。

⑦ あとは技に入るスピード。  相手にとって目に見えるような技ではかからない。  特に軽量級ではスピードと瞬発力が非常に重要だ。

⑧ 自分では、スピードは年々速くなっていると思う。  スピードが落ちていくようでは、勝っていけないのだ。

2. 11月8日のブログで 「 創意工夫 」 の重要性について書きました。  谷選手の話は参考になりますね。

3. 小さい選手が、大きい選手と同じことをして勝てるわけがありません。  よーく考えれば 「 小さいから有利 」 という点もあるはずです。   

4. 空手が強くなるためには、体だけじゃなく、頭でも汗をかくことがとても重要です。  頭といっても頭皮ではなく、脳のことですよ (  笑  ) 。
 

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東京都体育館

1. きのう自宅に帰ったら、本棚に米長邦雄先生の本が2冊ありました。  会社と自宅をあわせると10冊も読んだことになります。

2. プロの棋士はスポーツの選手に比べると格段に現役生活が長いです。  米長先生クラスだと、10~60才前後まで約50年間現役として真剣勝負の世界にいるわけです。  だから 「 勝負 」 「 運 」 「 生き方 」 などについて参考になることが多いのだと思います。

 米長先生以外にも、以前紹介した谷川浩司、羽生善治、木村義雄、升田幸三、囲碁の藤沢秀行などの各先生方の書かれた本はおもしろかったです。

3. 毎朝、出勤は首都高速を利用しています。  外苑出口で降りる直前右手に東京都体育館が見えます。  あさってから、いよいよ第9回全世界大会です。

4. 私がはじめて極真の大会を見たのは、昭和46年の第3回全日本大会でした。  また、はじめて選手として出場したのは昭和49年の第6回全日本大会です。  どちらも会場は今と同じ東京都体育館でしたが、建て替えになる前の古い建物でした。

5. 極真に36年もいると、この時期の東京都体育館を見るだけで、自然と緊張してくるから不思議です ( 笑 ) 。

 開会式の選手入場で聞こえてくる 「 若獅子寮歌 」 も独特の緊張感がありますね。

6. 明日は大会前日の審判講習会、金・土・日が世界大会、月曜日は支部長会議です。  空手漬けの5日間を過ごします。

 次回は20日の火曜日にお目にかかります。  そのときは、新しい世界チャンピオンが決まっていますね。  

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三冊のノート

1. 本棚に五木寛之先生の本が11冊あります。  次に多いのが、渡部昇一先生の9冊と米長邦雄先生の8冊です。  

 10月26日のブログで 「 頭のいい人・・・むずかしいことを、簡単にわかりやすく表現する。 」 として邱永漢先生について書きましたが、同様の先生方だと思います。

2. 五木先生の新著 「 人間の関係 」 を読みました。  その初めの章は 「 鬱(ウツ)からぬけだすための三冊のノート 」 です。  内容を要約します。

① 「 歓びノート 」・・・40代の後半から50才にさしかかったころ、ウツ状態 ( ウツ病というのではなく、いわゆるウツな気分 ) が、かなり長い期間つづいた。  

 1日のうちに、なにか1つ、これはうれしかった、ということをみつけて記録するノートをつけつづけたら、ウツ状態が、少しずつ消えていく気配があった。

② 「 悲しみノート 」・・・60才をむかえて、ふたたび、なんともいえないウツな気分と再会することになった。  「 歓びノート 」 を毎日書いたが、6ヵ月たっても気分が変わらない。

 そこで、1日のうちで、もっとも悲しかったことを思い返し、最後の行は 「 かなしかった 」 でしめくくるノートをつけ始めると、数ヵ月でウツな気分が消えてきた。  

 「 よろこぶこと 」 と、 「 かなしむこと 」 は、両方とも心の大事な働きなのだな、と、あらためて感じた。

③ 「 あんがとノート 」・・・70才をすぎて訪れたウツな気分は、前のときより深刻だった。 「 歓びノート 」 も 「 悲しみノート 」 もあまり役に立ちそうには思えなかった。

 今度は、1日に1行、なにか 「 ありがたい 」 と感じたことをノートに書くようにしたら、びっくりするほど早く効果があらわれた。  「 歓びノート 」 「 悲しみノート 」 の時には、3ヵ月から半年ぐらいかかったものが、1ヵ月もたたないうちに、雲が晴れるように気分が明るくなってきた。

④ 人間は4つの段階をへて変わっていく。  子供から少年時代にかけては 「 おどろく 」 ことで成長する。

 やがて 「 よろこぶ 」 時代をすごす。  そして、ある時期から 「 かなしむ 」 ことの大切さに気づくようになってくる。  しめくくりは 「 ありがとう 」 という世界ではないか。       

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教養の大切さ

1. 文芸春秋の12月号に数学者の藤原正彦先生が 「 教養立国ニッポン 」 というテーマで書かれているので、面白かったところを要約します。

(1) 日本人は、室町時代の末期に来日したキリスト教の宣教師以来、何世紀もの間、訪日した外国人が、世界でもっとも道徳的と賞賛した国民であった。  しかし現在は、法律に触れないことなら何をしてもよい、という考えが広まりつつある。

(2) なぜそうなったかというと、戦後の日本人が、お金がすべてという 「 経済至上主義 」 に毒されると同時に、祖国に対する誇りを失ってきたからだ。

(3) それらの解決のためには、 「 経済 」 だけでなく 「 教養 」 に重きを置くことが大切である。  教養とは、直接何の役にも立たないような文化・芸術・学問などのこと。

(4) 「 教養 」 は次のような意味で大切である。

① 教養は大局観 ( 物事の全体の動き・形勢についての見方・判断 ) や長期的視野をもたらす。

② 教養は人間的魅力を高める。

③ 教養は日本の国柄 ( 日本がもともと持っている特色 ) である。

④ 教養は楽しみである。  

⑤ 教養は誇りである。

2. 話はがらっと変わりますが、日経新聞の土曜日の夕刊の 「 グラスの縁から 」 という欄に、作家の東理夫さんが書かれていた小話は、ツボにはまっちゃいました。

 「 あいつは人の健康を祝して乾杯しすぎて、自分の健康を害してしまった 」

3. 今日の結論・・・教養を高めるとともに、飲みすぎには注意しましょう。

 文のつながりがちょっと強引でした ( 笑 ) 。    

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稲荷寿司  ( 写真付き )

1. ブデチゲ食べるのをやめました。 深夜にブデチゲ食べると、どうしても1~2キロ太るんです。

 弟子の智ちゃん ( 川島智太郎 ) にも勧めたところ、 「 ブデチゲを食べるようになって体重が4キロ増えました。 」 とのことでした。

2. ブデチゲの代わりにはまっているのが 『 稲荷寿司(いなりずし) 』 と 『 揚州商人 』 の 『 牛肉の新味醤油ラーメン 』 です。

3. 子どものころ、運動会などのお弁当は、お稲荷さん ( 稲荷寿司 ) と干瓢(かんぴょう)巻きが定番でした。  

 私が行く何軒かの寿司屋には、干瓢巻きはあるんですが、お稲荷さんはありません。  ところが、2ヶ月ほど前にたまたま入った 『 山新 』 という寿司屋のカウンターに、お稲荷さんが置かれていたのです。

4. ウィキペディアで 『 稲荷寿司 』 を検索してみました。 

 『 狐 ( 稲荷神の神使 ) の好物が油揚げであるという言い伝えからその名がつき、最も安い寿司として天保の末期には江戸や名古屋で食べられていたと考えられている。 』

 天保時代は1830~1844年です。  170年ほど前から、江戸っ子は 『 お稲荷さん 』 を食べているんですね。

5. 先日、内弟子の松ちゃん ( 松田 ) と一緒に、 『 山新 』 に行ったら、お稲荷さんがありませんでした。  先に来たお客さんが食べて、残りもお土産に持って帰ったのだそうです。

 『 クソ~。 わざわざお稲荷さんを食べに来たのに。 』

6. 最近は、電話でお稲荷さんがあるかどうか確認してから行くようにしています。  相当変わった客だと思われてるでしょうね ( 笑 ) 。

 ちなみに、松ちゃんはお稲荷さんを食べません ( 笑 ) 。

 早いもので、来週末は世界大会です。  よい週末を。

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創意工夫

1. 極真会館東京城西支部として道場を開設したのは1978年8月ですから、来年の8月で30年になります。  

 支部開設5年目にあたる1983年の第15回全日本選手権大会で、大西靖人が支部道場生として初の全日本チャンピオンになりました。  

2. その後もウェイト制大会を含め、何人かの全日本チャンピオンが出たため、当時の機関紙である 『 パワー空手 』 紙上で 『 チャンピオン製造工場 』 として紹介されました。

 受け返しやコンビネーションによって、相手を崩しながら攻撃する組み手スタイルが 『 城西の空手 』 として認知されたのもその頃からでした。

3. 歴史的・現象的に言えばその通りなのですが、私は、城西の空手の本質とは 『 創意工夫 』 であると考えています。

 『 創意工夫 』 とは文字通り、創意し工夫することです。  

 『 大辞林 』 で引くと、次のように載っています。

 創意・・・これまでだれも考えつかなかった考え。  新しい思いつき。

 工夫・・・いろいろと考えて、よい手段を見いだすこと。

4. 何を創意工夫するかというと、

① どのようにして相手を崩して、自分の攻撃を的確に伝えるか。  つまり、技の開発をいかにおこなうか。

② 組み手の三原則である、技・パワー・スタミナをどのようにして身につけるか。  トレーニングをどのようにして行うか。 

③ 試合に向けてのコンディションをいかにして整えるか。

④ 本番の試合において、いかにして自分の実力を発揮するか。  メンタルトレーニングはどう取り入れるのか。

⑤ 相手に応じて、どのような試合運びをするべきか。  ペース配分はどうしたらいいか。

 など、試合に勝つ要素の多岐にわたります。

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読書

1. 週末は何もなければ、ゴロゴロしながら本を読んでいます。  友人には、ゴルフ・釣り・スキューバなどのアウトドア派が多いのですが、私はまったくのインドア派です。  って言うか、単にずぼらで、出不精なだけかもしれません ( 笑 ) 。

2. いつから本を読むことが好きになったかと考えてみると、中学生くらいからだったと思います。  中学・高校・大学を通して、あまり勉強した記憶がないのですが、本だけはいつも読んでいました。 

3. 先週末に読んだ本に、読書のことが書いてあったので紹介します。 

① 『 ナポレオンは、日常的に本をよんでいました。  遠征に向かう馬車や船の中でも、実にさまざまな本に目を通しています。  

 たとえばエジプト遠征の折には、2万5千冊を超える本を持っていき、時間を作ってはそれらを読んでいました。  ジャンルは広く、歴史書や旅行記、英雄物語、思想書、宗教書などです。 』

 ( 「 ナポレオンに学ぶ成功のための20の仕事力 」 藤本ひとみ著 日経BP社刊 )

② 『 引退してからの9年間に、いろんなジャンルの本を読みました。  私が格言をよく引用するのは、このころの読書の蓄積です。

 (中略)

 野球バカにならないためにも、本を読むように、選手達に勧めているんです。 』

 ( 「 憎まれ役 」 野中広務・野村克也著 文芸春秋刊 )

4. 財団法人 「 文字・活字文化推進機構 」 の初代会長に就任した、資生堂名誉会長・福原善春さんの言葉が、10月26日の朝日新聞に載っていました。

 『 ひとは食べ物から体の栄養をとり、本で人間らしさを養う。  人間らしく生きるのには両方欠かせません。 』 

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惜福・分福・植福 ( 解説 )

1. 『 ブログの対象はどんな人ですか? 』 とよく聞かれます。  友人や社員の中にも見ている人がいるようですが、そもそも道場のホームページにあるブログですから、道場生が主たる対象であることは言うまでもありません。  

2. そこで少年部、少なくとも中学生以上の生徒が読んでも分かるような内容・書き方にしたいと、考えています。  その点からすると、昨日のブログはむずかしかったようなので、解説します。

3. 幸田露伴が 『 努力論 』 で言いたかったことは次のようなことです。

① 『 福 』 とは、 『 何もしないでも、あるいは運良く、地位や権力や金銭を手に入れること 』 です。

② 福を手に入れただけのことを 『 福が有る 』 つまり 『 有福(ゆうふく) 』 といいます。  ただ手に入れただけですから、失うこともあります。

③ 手に入れた福を失わないために、大切にして使い惜しみをすることを 『 福を惜しむ 』 つまり 『 惜福(せきふく) 』 といいます。  福を惜しむことによって、長く福を持ち続けたり、新たな福が手に入ったりするのです。

④ まわりの人に何らかの形で、自分が手に入れた福を分け与えることを 『 福を分ける 』 つまり 『 分福(ぶんぷく) 』 といいます。  福を他人に分け与えれば、お返しにその人たちの福を分けてもらえるため、分福すればするほど、より多くの福が手に入るのです。

⑤ まわりの人だけでなく、社会全体のために福を提供することを 『 福を植える 』 つまり 『 植福(しょくふく) 』 といいます。  教育やボランティアなどの社会貢献によって、社会全体に対して福を植えれば、お返しに社会全体の福が受け取れるのです。  

4. 有福・惜福・分福の場合、社会全体の福の総量は変わりません。  しかし、植福は社会全体の福を創造するわけですから、結果として自分が受け取る福の量は計り知れません。

 空手を指導することや、ブログを書くことが 『 植福 』 になっていればいいのですが ( 笑 ) 。    

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幸田露伴の惜福・分福・植福

1. 2日のブログで、法演の四戒の1つとして 『 福受け尽くすべからず  もし福受け尽くさば縁必ず孤なり 』 を紹介しました。

2. 明治の文豪・幸田露伴も 『 努力論 』 という著書の中で 『 福 』 について書いています。  原本は文語体ですが、渡部昇一先生が三笠書房から 『 人生、報われる生き方 』 という現代語訳を出されています。

3. 内容のさわりを要約すると、

①有福・・・福を得ていること。  有福の人は、あるいは福を失うこともあろう。  有福は、祖先のおかげであって評価すべきところはない。

②惜福・・・福を惜しむ、つまり福を使い果たしたり、取り尽くしてしまわないこと。  惜福の人は、福を保持できるかもしれない。  

 不思議なことに、惜福の工夫を積んでる人は福によく出会い、惜福の工夫に欠けた人はめったに福に出合わないものである。  

③分福・・・自分の得た福を他人に分け与えること。  分福の人は、さらに福を招くことができるであろう。  

 他人に福を分け与えれば、他人も自分に福を与えたいと思ってくれるし、たとえ、与えることができなくても、ひそかに福の来訪を祈ってくれるものである。  

 頭角を現わして人の上に立つ段階ともなれば、惜福の工夫だけではだめである。  それに加えて分福の工夫がなければ大をなすことはできない。

④植福・・・自分の力・情・智をもって、人の世に幸福をもたらす物質・清趣・知識を提供すること。  

 植福という1つの行為は、二重の意味をもち、二重の結果を生む。

 二重の意味・・・自己の福を植えることであると同時に、社会の福をも植えることにもなる

 二重の結果・・・自分の福を収穫するとともに、社会の福をも収穫できる

 植福の人こそ、福を創造することができるのである。

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法演の四戒

1. 会社経営や人生について逸見卓甫(へんみたかほ)先生に、ご指導いただいていた時期がありました。  

 10年ほど前に 『 法演(ほうえん)の四戒 』 という話を伺いました。  中国の宋(そう)の時代の名僧、五祖法演禅師が弟子の仏果(ぶっか)に与えた四つの戒めです。

2. 次のような内容です。  点線の後は私の意訳です。

① 福受け尽くすべからず  もし福受け尽くさば縁必ず孤(こ)なり・・・幸福を独り占めにすると、必ず孤立する

② 勢い、使い尽くすべからず  もし勢い使い尽くさば禍(わざわい)必ず至る・・・地位を得たり、権力を得たりしたときに、勢いをまきちらすと、必ず禍が生じる

③ 規矩(きく)行い尽くすべからず  もし規矩行い尽くさば人必ず繁(はん)とす・・・規則で締め付けすぎると、必ず人はわずらわしく思う

④ 好語(こうご)説き尽くすべからず  もし好語説き尽くさば必ず易(やす)んず・・・いい話もしゃべりすぎると、必ずありがたみがなくなる

3. やはり何でも、ほどほどがいいんですね ( 笑 )。

 ではまた、よい週末を

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ただいるだけで


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 あなたがそこに
  
 ただいるだけで
  
 その場の空気が
   
 あかるくなる


   
 あなたがそこに

 ただいるだけで

 みんなのこころが

 やすらぐ



 そんな

 あなたにわたしも

 なりたい


     みつお



 ( 相田みつをさんの絵葉書です。  机の横に飾ってあります。 )

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