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瀬戸雄三さん『お辞儀』

日経新聞朝刊の連載『私の履歴書』は1ヶ月毎に執筆者が代わります。  今日が最終回の5月分はアサヒビール元会長・瀬戸雄三さんが書かれていました。  5月13日分を抜粋し、番号を付けて紹介します。  タイトルは『お辞儀』です。

『①このような新人も少しずつ成長する。  (中略)  アサヒ絶頂の時代だから造れば造るほど売れる時代。

②150年の歴史をもつお店での出来事だ。  3度目の訪問のとき、ご主人が「あんさんのお辞儀は心がこもってまへんで」とやんわり言われた。  「白鶴酒造の神足(こうたり)さんを訪ねてみなはれ」という。

③ドアをあけたら神足さんがにっこり笑って「瀬戸はん、おいでやす」。  両手を膝頭にあて、ゆっくりと頭をさげて迎えてくださった。  全身に電気が走った。  自分のお辞儀は形だけだったのだ。  (中略)

④後年、営業部長時代、北陸にある食品問屋のカナカンを訪ね辞去する際、社長さんが2階の事務所から1階まで降りてきて、我々の車が見えなくなるまで見送りをされ、感動した。

⑤「ビジネスは挨拶に始まり挨拶に終わる。  特に余韻が大事なのだ」。  自分でも胆に銘じ実践してきたし部下にもそう教えてきた。  

⑥お見送りの際、エレベーターの扉がちゃんと閉じるまで、足を動かしてはならない。  受話器はお客様より先にこちらが置いてはならない。  

⑦言いだせばキリがない。  今でも挨拶をするとき、色々な教えを思い出し心を込めて頭を下げる。』

中華料理は青島(チンタオ)ビール、イタリアンはイタリアンビール(ナストロ・アズーロ、モレッティ、メッシーナ)ですが、それ以外はもっぱらアサヒ・スーパードライを飲んでいます。

瀬戸さんの入社が1953年で私が生まれた年です。  私が会社を創業した1987年にスーパードライが発売されました。 1992年から99年まで瀬戸さんは社長を務められました。  2001年、アサヒビールはビール類(当時はビールと発泡酒が該当)シェアにおいてキリンビールを抜き首位に返り咲きました。  瀬戸さんが入社した1953年以来じつに48年ぶりの快挙です。

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本郷孔洋先生『松下幸之助さん』

辻・本郷税理士法人理事長、本郷孔洋(ほんごう・よしひろ)先生のブログ『時代を読む』については何度も紹介(引用?)させていただいています。  昨日のタイトルは「任せて任さず」で、パナソニックの創業者・松下幸之助さんの「部下に対する接し方」を取り上げていらっしゃいます。  番号を付けて紹介します。

『1.①任して任さず・・・これは、松下幸之助の言葉だそうです。  上司は、部下に仕事を任せることはとても大事ですが、かといって、放りっぱなしではいけない。  上司は、期限を切って仕事させること、口をはさんで、よく仕事をマネージしなければならない、平たく言いますと、「丸投げはダメよ」になります。
  
②昔は、新入社員に、「根性入れてやれ」と、タダ丸投げする上司が結構いました。  でもさすが最近はそんな上司は見かけないですが、具体的指示をしない上司が多いのも事実。  すると昔は、「根性論を言うだけマシ」となります。

2.「自分は凡人」、「すべての人を自分より偉いと思え」、「本気で叱れ」・・・これらも松下幸之助さんの言葉だそうです。

3.①「今日はこれでやめとく、明日までよく考えておいて」と言って、次の日また説明を聞いて、「しゃあない、これで行くか」と決めるのも、松下幸之助さんの常とう手段だったそうです。すると、部下が考えてくるというわけです。
  
②何回も質問して、何回も部下に考えさせる。部下は育ちますよね。「ああせい」「こうせい」と言わないんだそうで、「腑に落ちん」「ピンとこん」と言うんだそうです。

③「結論から言え」と、私はすぐ言ってしまいます。  反省します。(笑)
  
④奥さんに「結論から先に言え」といった人がいます。  奥さんは1週間、口をきいてくれなかったとか。』

「わかりやすい」、「面白い」、それでいて「薀蓄(うんちく・・・深く研究して身につけた知識)がある」。

いつもながら本郷先生のブログは最高です。

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齊藤泉さん『またあなたから買いたい!』

『またあなたから買いたい!』(齊藤泉著 徳間書店刊)を読みました。  齊藤さんはカリスマ新幹線アテンダントです。  齊藤さんが乗っている山形新幹線の車内販売の平均売上は7万円程度と言われていますが、時には片道で26万円強売るそうです。  また、片道で旅客数(400人程度)の半分弱にあたる187個の駅弁を販売したという驚異的な記録も保持しています。  「プロローグ」から抜粋し、番号を付けて紹介します。  

『①限定された条件で、しかも毎日同じ業務の繰り返しですし、どこに工夫する余地があるのか? と思われるかもしれません。  でもちょっとした工夫や気遣いによって、売上の結果が大きく変わってくることを、私は身をもって体験してきました。  (中略)

②私が人に驚かれる実績を残しているとすれば、こうした工夫や接客方法について、つねに気を配り、目を配り、心を配り、試行錯誤を繰り返してきた積み重ねだと言えるのではないかと思います。

③そして、その根本にあるのが、「もし自分だったら、どうされたら気分がいいか」ということに尽きます。  「心地よさの追求」と言い換えてもいいでしょう。

④私には天才的な能力、もともともって生まれた能力があるわけではありません。  見ず知らずのお客様の立場に立つといっても、なかなか本意を想像することは難しいのですが、少なくとも自分がしてもらってうれしいことならわかります。  (中略)

⑤ワゴンに乗せる商品のセレクトから配置方法、効果的なPOPの利用、車内放送を流すタイミングやその口調・内容、お客様への声のかけ方・・・・・・そういった細々としたことまで、「こうしたほうが、よりいいんじゃないのかな?」と思うことは、日々、出てきます。  (中略)

⑥たとえば、私たちの仕事は、乗車前のワゴンづくりから始まりますが、通勤途中に感じる天候や人の流れを見ながら、「だいぶ寒くなってきたな、ずいぶんコートを着ている人が増えたな。  こんな日は温かい飲み物だな。  よしホットコーヒーをいつもより多めに積もう」とか、「大きな荷物を抱えた家族連れが多いな。  3連休は遠出をする方が多いな。  東京土産よりも、ファミリー向けに、車内で召し上がるアイスやお菓子、沿線のお弁当などの販売に力を入れよう」といったことを、自然に考えるようになりました。』

空手が強くなる上で、最も大切なことは「創意工夫」だと思っています。  「いかに脳みそに汗をかかせるか」ということです。  もちろん、体に汗をかかせることもお忘れなく(笑)。  日曜日は城西カップです。  よい週末を。

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