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アイシング

1.朝日新聞夕刊の連載『ぶらっとラボ』の7月5日のタイトルは『アイシング、回復遅らせる?』でした。  番号を付けて紹介します。

『①肉離れなどの筋肉がひどく傷つくけがに対し、氷などで冷やす「アイシング」はむしろ回復を遅らせてしまうかもしれない――。  スポーツの現場などでよく使われる処置の「常識」を覆す結果を、神戸大学の荒川高光准教授らのチームがマウスを使った実験で明らかにした。

②肉離れやねんざなどのけがに対し、スポーツや体育の現場ではけがの程度にかかわらず、アイシングがよく実施されている。  ただ、その長期的な効果は不明なことが多かった。  

③チームは重いけがに焦点を当て、マウスを使って実験した。  実験では、重度の肉離れに近い筋損傷を再現したマウスの脚に氷の入った袋を30分間、2時間ごとに3回あてることを3日間続けた。  

④けがから2週間後に筋肉を観察すると、アイシングをした場合は、していない場合に比べて筋肉の線維の断面積が小さく、再生が遅れている可能性があるとわかった。  

⑤傷ついた筋肉が再生する時にはマクロファージなどの「炎症細胞」が集まり、壊れた筋細胞を食べた後に新しい筋細胞が作られていく。  ただ、詳しく観察すると、アイシングをした場合は壊れた筋細胞の近くに炎症細胞が集まるのが約1日遅くなり、組織に十分入り込んでいかないことがわかった。

⑥荒川さんは「炎症細胞が壊れた筋細胞をちゃんと食べることが、早い回復につながるのかもしれない」と話す。  壊れた筋細胞を炎症細胞が処理する過程では炎症が起こり、痛みや腫れを引き起こす。  アイシングは炎症を抑えるが、同時にけがからの回復も抑えてしまっている可能性がある。

⑦チームは筋損傷が軽い場合についても調べる。  荒川さんは「アイシング全部が悪いとは思っていないが、パーフェクトとは言えない。  何でもかんでも冷やすのではなく、回復を早めるために冷やさない選択肢もあると知ってほしい」と話す。』


2.前回のブログで大谷翔平選手を取り上げました。  昨日の朝日新聞夕刊に、昨季までのエンゼルス戦の実況アナウンサーとして、「ビッグフライ! オオタニサン!」の名フレーズで知られたビクター・ロハスさんのインタビュー記事が載っていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①大谷選手の活躍はテレビで見ているといい、「昨季は苦しんでいたのに、それを覆して数字を出し続け、どんな状況でも自信を持ってプレーしている。  控えめに言っても素晴らしい」と賛辞を送った。

②左ひざの手術を経て、昨季は打率1割9分と不調に苦しんだ。  「あの苦労を乗り越えたことに驚いている。  昨年の彼はひどい状況にみえた。  打席で完全に迷っているようだった」

③ロハスさんは、そんな大谷選手の精神力に感嘆する。  「物事が悪く進むと、凡人はメンタル面の影響が長引く。  だがマイク・トラウトやミゲル・カブレラのような名選手はすぐに切り替えることができる」

④「大リーグに到達する選手には、誰しも才能がある。  でも、さらに上のレベルとして、神の手に触れた選手たちがいる。  説明不能な信じられないプレーをする人たちだ。  ショウヘイもその域に達しつつあるのではないか。  しかも投打の両方で」

スーパースターのことを「神の手に触れた選手たち」と言われていますが、ある意味そうかもしれませんね。

昨日の33号も、ライトスタンドの4階席に飛び込む超特大ホームランでした。  ダッグアウトにいるチームメイトたちの驚いた顔が忘れられません 笑

今日もこの後、BS1でオオタニサンです(^^)/



 

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ストレッチよりマッサージ

昨日の日経新聞・別紙の特集『元気の処方箋』のタイトルは「運動後、ストレッチよりマッサージ」で、理学療法士の山口正貴さんが書かれていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①激しい運動をした後、筋肉痛軽減、疲労回復のためにストレッチや軽いジョギング・ウオーキングでクールダウン(整理運動)をする。  常識として今も続けている人は多いのではないだろうか。  しかし現代のスポーツ医学ではストレッチやジョギングでクールダウンするのは必ずしも常識ではなくなってきている。  (中略)

②実は筋肉痛や疲労のメカニズムは完全には解明されていない。  かっては筋肉を動かすとできる乳酸の蓄積が疲労の原因と考えられていたが、最近の研究をみると、必ずしもそうとはいえないようだ。  乳酸はむしろエネルギーとして再利用されるなどしている。  

③ただ運動で損傷した筋肉の修復や老廃物の排出のために血行をよくするのが大切なのは変わりないようだ。  それでは様々な方法の中で本当に効果的なクールダウンはどれなのか。  

④ジョギングやストレッチのほか、血行をよくするという意味ではマッサージや冷水浴、お湯と冷たい水に交互につかる交代浴、患部を短時間冷やす寒冷療法といった方法が知られている。  近年では体にぴったりとはりつくような着圧ウェア、電気刺激を活用することもある。

⑤こうした方法のいくつかについて実際に効果を比較検証した研究報告によると、筋肉痛や疲労の軽減に明確に効果があるのはマッサージで、他の多くは統計学的に明らかな効果が認められないという。  ただ筋肉痛などの炎症の改善には冷水や寒冷療法など冷やす方法は有効としている。

⑥スポーツ医学は日進月歩。  これまでの常識を覆す研究が世界中で進んでいる。  クールダウンでも現状ではストレッチより、使った筋肉をマッサージしたり、冷やしたりする方法をおすすめしたい。』

というわけで、今日の午後は代官山・フラックスの菊澤院長の所です(^^)/

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林成之先生『一気に駆け上がれ!』

脳神経外科医の林成之(はやし・なりゆき)先生が書かれた『望みをかなえる脳』(サンマーク出版刊)から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①北京五輪の直前、競泳のオリンピックチームに招かれて、選手やコーチのみなさんに、世界レベルの勝負に勝つための方法や心がまえを脳科学の側面からアドバイスする機会をもちました。  そのとき伝授した「勝つための脳科学」の要諦(ようてい・・・物事の肝心なところ)の一つに、「一気に駆け上がれ!」というものがあります。

②私が助言を求められたのは、五輪選考会が終わったあと、本番まで数か月の間があるころでしたが、こうした時期、スポーツ選手は一度ペースダウンして、その後、本番に向けて少しずつ調子を上げていくという調整法を取るのが一般的です。  (中略)

③しかし、私は「それでは勝てない」と、その常識的な調整法をまっこうから否定したのです。  なぜなら、人間の能力というのは「一気に駆け上がる」もので、もっとも調子が高まったときや記録の伸び盛りのときにこそ、さらに急激に伸ばしていける、そういう加速度的な性質をもっているからです。  (中略)

④したがって、調子がピークを迎えているとき、記録が伸びているとき、そういうときにこそ、ペースダウンやリラックスするのではなく、逆に、高い集中力と緊張感をもって、よりハードな練習、他の追随(ついずい・・・あとに従うこと)を許さないようなケタ外れの努力をすることが大事なのです。  (中略)

⑤むろん、それはガムシャラな根性論ではなく、科学的な根拠に基づいたものでした。  たとえば運動生理学的には、「絶対に負けない」とか「最初から全力を出し切る」といった強い集中力や緊張感、闘争心や勝負への執着心。  そうした心の高まりには交感神経の働きを刺激し、心臓や肺などの呼吸器系の機能を活発にする作用があります。  (中略)

⑥このとき、ペースダウンしたりリラックスを優先させたらどうなるでしょう。  それが「弛緩(しかん・・・ゆるむこと)」につながって、運動神経系の活性は急激に収縮してしまいます。  脳科学的に見れば、脳というのは余裕がありすぎると、その機能を緩(ゆる)めてしまう性質があるのです。  (中略)

⑦したがって、世界で勝ちたいのなら、高い集中力と緊張感を保ち、常に最高水準の記録を求めて、極限までの訓練を自分に課す。  そして、一歩ずつ調子を上げていくのではなく、頂点に向けて一気に駆け上がってほしい。  それが「ただのすぐれた選手」とスーパーアスリートを分ける分岐点になる。』

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