2022.05.01 Sun
運動前ストレッチ
4月22日の日経新聞・土曜別紙の連載『元気の処方箋』のタイトルは「運動前ストレッチ 依然利点多く」でした。 筆者は東京大学医学部付属病院の理学療法士・山口正貴さんです。 番号を付けて紹介します。
『①多くの人が学生時代に「運動前にはしっかりストレッチするように」と指導されたのではないだろうか。 ただ、今でも続けている人は少し注意が必要だ。
②なぜなら2000年代後半、静的ストレッチ(反動をつけずに一定時間保持して筋肉を伸ばす)をすると、筋力やジャンプ等の瞬発力が数%低下することが分かったからだ。 つまりそれまでの常識が変わった。
③ストレッチには柔軟性の向上や筋肉・腱の損傷リスクの低下といったメリットがあるとされている。 そのため、これまで準備体操としてストレッチを当然のように行ってきたスポーツ界は困惑した。
④混乱を招いているのはそれだけではない。 最近になって再び「運動前に静的ストレッチを行った方がよい」という従来の見解に戻ったためだ。 ただし、これには2つの条件が新たに追加された。
⑤1つ目は運動前のウオーミングアップ(動きながら行う動的ストレッチやバイクやジョギングなど)の一部として静的ストレッチを行うこと。
⑥2つ目は、各ストレッチの総時間を60秒以内にすること。 例えば1カ所につき30秒なら2回、20秒なら3回まで。
⑦60秒より長く静的ストレッチをすると筋力やパワー(筋力×スピード)が4~7.5%低下するとされているため、パフォーマンスへの影響を気にするのであればストレッチ時間は考慮すべきだ。
⑧この2つの条件を満たすのであれば、静的ストレッチは筋力とパフォーマンスには些細(ささい)な悪影響しか与えないことが様々な研究から分かった。
⑨0.01秒を競うアスリートのような人は、運動前の静的ストレッチに注意する必要がある。
⑩一方、大多数の人にとっては僅かな筋力低下というデメリットよりも、柔軟性向上やケガの予防というメリットの方が大きい。 「運動前にはウオーミングアップの一部として60秒以内の静的ストレッチをしましょう」という現在の常識に沿うことをおすすめする。』
極真空手の試合前のウオーミングアップの際も、㋐柔軟性向上、㋑ケガの予防、㋒パフォーマンスへの影響を総合的に勘案する必要があります。 ですから、「運動前にはウオーミングアップの一部として60秒以内の静的ストレッチをしましょう」ということになりますね。
『①多くの人が学生時代に「運動前にはしっかりストレッチするように」と指導されたのではないだろうか。 ただ、今でも続けている人は少し注意が必要だ。
②なぜなら2000年代後半、静的ストレッチ(反動をつけずに一定時間保持して筋肉を伸ばす)をすると、筋力やジャンプ等の瞬発力が数%低下することが分かったからだ。 つまりそれまでの常識が変わった。
③ストレッチには柔軟性の向上や筋肉・腱の損傷リスクの低下といったメリットがあるとされている。 そのため、これまで準備体操としてストレッチを当然のように行ってきたスポーツ界は困惑した。
④混乱を招いているのはそれだけではない。 最近になって再び「運動前に静的ストレッチを行った方がよい」という従来の見解に戻ったためだ。 ただし、これには2つの条件が新たに追加された。
⑤1つ目は運動前のウオーミングアップ(動きながら行う動的ストレッチやバイクやジョギングなど)の一部として静的ストレッチを行うこと。
⑥2つ目は、各ストレッチの総時間を60秒以内にすること。 例えば1カ所につき30秒なら2回、20秒なら3回まで。
⑦60秒より長く静的ストレッチをすると筋力やパワー(筋力×スピード)が4~7.5%低下するとされているため、パフォーマンスへの影響を気にするのであればストレッチ時間は考慮すべきだ。
⑧この2つの条件を満たすのであれば、静的ストレッチは筋力とパフォーマンスには些細(ささい)な悪影響しか与えないことが様々な研究から分かった。
⑨0.01秒を競うアスリートのような人は、運動前の静的ストレッチに注意する必要がある。
⑩一方、大多数の人にとっては僅かな筋力低下というデメリットよりも、柔軟性向上やケガの予防というメリットの方が大きい。 「運動前にはウオーミングアップの一部として60秒以内の静的ストレッチをしましょう」という現在の常識に沿うことをおすすめする。』
極真空手の試合前のウオーミングアップの際も、㋐柔軟性向上、㋑ケガの予防、㋒パフォーマンスへの影響を総合的に勘案する必要があります。 ですから、「運動前にはウオーミングアップの一部として60秒以内の静的ストレッチをしましょう」ということになりますね。