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諦めた者が負け、諦めさせた者が勝ち残る

8月10日のブログで『落合博満 バッティングの理屈』(落合博満著 ダイヤモンド社)を取り上げました。  今回は同じく落合さんが書かれた『決断=実行』(ダイヤモンド社)です。

1.『「負けたくない」というプライドがもたらした優勝』の項から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①私には現役時代の経験も含めて、プロ野球人としての信念がある。  長いペナントレースでは、勝つこともあれば負けることもある。  その勝負事を最後に左右するものは何かと問われれば、「諦めた者が負け、諦めさせた者が勝ち残る」ということだと思っている。

②だからこそ、長い戦いの中で他のチームに「中日には勝てないよ」と思わせれば、私の勝ちになる。  反対に、他球団に何ゲーム離されようが、マジックナンバーが出ようが、自分たちが諦めた時点で勝負は決着してしまうのだ。  (中略)

③このように、連覇を達成できた要因はいくつかあると思うのだが、私が考える一番の理由は、監督と選手の信頼関係とか、監督を男にしようとする選手の意地といった浪花節的なものではない。  本当に練習を積んできた選手が、自分たちほど練習をしていない選手には負けたくないというプライドだったのだと感じている。

④私が指揮した8年間、中日が春季キャンプで消化する練習量が、12球団で圧倒的に多かったことはご存じの方も多いだろう。  それに加えて、ペナントレース中には一日の休日も与えなかった。』


2.『自分の技術を向上させるためには』の項からも抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①私はベンチに座りながら、(阪急の)加藤秀司さんの打席を食い入るように見つめていた。  左打ちと右打ちという違いこそあれ、ボールのとらえ方、運び方など学ぶべき要素が多かったと思う。  こうした観察は、3度の三冠王を手にし、ベテランになってからも続けていた。  (中略)

②では、最近はどうなのだろう。  例えば、先輩のバットスイングを参考にしたければ、目で見るだけでなく、録画してスローやコマ送りで再生したり、ここというポイントで静止画にしたりすることもできる。  私たちの時代とは比べものにならないくらい技術向上のヒントになる資料は溢れているのに、それを生かしている若手はどれくらいいるのか。

③なぜ、そんなことをボヤくのかといえば、働き盛りの選手の観察眼、あるいは技術を考える際の感性が今ひとつ磨かれていないと感じるからだ。  そうなった理由のひとつに、練習の効率化が挙げられる。  (中略)

④たとえば、キャンプの練習では初めのランニングこそ全員で走るものの、キャッチボールになれば投手と野手は分かれ、あとは投内連係など投手を含めた守備練習しか全員が揃う場面はないのではないか。  それは投手も野手も効率的に練習できるメリットがある反面、投手が野手の練習を見る、野手が投手の練習を見るという機会を大幅に減らしているというデメリットもある。

⑤体を動かして技術を磨くのが練習なら、先輩やレギュラーの動きをしっかり観察し、自分が採り入れるべきものはないかと考えるのも大切な練習だ。  その時間があまりに少ないと、他の選手の練習から学ぶという感性が養われない。』

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孫子『勢い』

『「孫子の兵法」がイチからわかる本』(現代ビジネス兵法研究会著 すばる舎刊)を読みました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.現代訳(勢篇)

①巧みに戦う有能な指揮官は、戦いの勢いによって勝利しようとし、決して兵士たちの力ばかりを頼ろうとはしない。

②兵士たちの力が十分に発揮できるように、適材適所に配備させ、軍全体の勢いのままに戦わせようとする。

③兵士たちを勢いそのままに戦わせるさまは、木や石を転がらせるようなものだ。

④木や石は、平らなところでは安定して静止しているが、不安定な場所では動き出す。

⑤四角いものなら安定しているが、丸ければ転がり始める。

⑥兵士たちを巧みに勢いづかせるためには、丸い石を高い山から転がり落とすように軍隊を戦わせる。

⑦これが、戦争における勢いというものだ。


2.源氏と平家の「勢い」

①平安時代末期の1184年、平家は勢いよく攻めてくる源氏のために、都落ちを余儀なくされます。  しかし、このまま平家も引っ込んでいるわけではありません。  

②瀬戸内海で態勢を整え、勢力を盛り返し、京の都を再び目指します。  今の神戸市あたりの一ノ谷に陣を張り、進撃の準備にとりかかります。  ここで源氏の大将、源義経はわずか70騎で、平家5万の大軍を打ち破る活躍を見せました。

③平家は鵯越(ひよどりごえ)という断崖絶壁を背景に陣取り、源氏の軍勢と対峙します。  義経は、平家軍に対峙する自軍本隊を部下に任せ、わずか70騎を率いて鵯越に立ちます。

④義経軍は、馬で駆け下りるのは不可能と思われたその崖を駆け下りて、奇襲をかけます。  不意を突かれた平家軍はパニック状態に陥り、敗走します。  (中略)

⑤見逃してはならないのが、源氏に圧倒的な「勢い」があったということです。  まだ強大な戦力を有していた平家軍ですが、敗戦に次ぐ敗戦で「勢い」を失っていたため、浮足立っていたのです。

⑥これは、富士川の戦いにも表れています。  富士川に陣取っていた平家軍ですが、そこに源氏の斥候隊(せっこうたい)、いわゆる少数の偵察隊が近寄ります。

⑦川べりに陣取っていましたが、源氏の斥候隊に驚いた水鳥がいっせいに飛び立ちます。  そのとき、平家軍は敵の襲撃と思いこみ、慌てて敗走したのです。

⑧このような状況で、ますます平家軍の勢いは失われ、源氏の勢いは増していきました。』

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阿佐田哲也さん『勝つ人柄はつくれる』

『ツキの波』(竹内一郎著 新潮新書)を読みました。  竹内一郎さんは「さいふうめい」の名前で、1997年から2004年まで『週刊少年マガジン』で連載された『哲也 雀聖と呼ばれた男』の原案を担当しています。

1.『はじめに』から抜粋して紹介します。

『ツキを支配や制御することはできないが、現象はあるのだから、利用できないだろうか、と誰よりも深く考え、語り続けた作家がいる。  麻雀小説で一時代を画し、雀聖(麻雀の神様)と呼ばれた、阿佐田哲也(直木賞作家の色川武大)氏である。  本書の目的は、彼が生涯をかけて語り続けた「ツキ」というつかみどころのないものについて考えてみることである。』

2.『勝つ人柄はつくれる』の項から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①『阿佐田哲也の麻雀秘伝帳』には、「〝勝つ人柄〟はつくれる」とある。

②「マージャンの玄人がするフェイスはたんに無表情ではない。  無表情は陰気で気持ちが悪い。  気持ちが悪いやつは相手に嫌悪感を抱かせる。  嫌悪感は疑惑につながる」(同前)

③阿佐田は、大らかでニコニコした感じが「勝つ人柄」だという。  

④「あいつは、どんな手に振り込んでも、笑っている。  スケールがでかいのか、回復できる自信があるのか」(同前)  そう思わせることである。  相手はそれだけで当惑する。

⑤漫画や映画では、ギャンブラーといえば苦みばしった二枚目が渋い顔をしているようなことが多い。  実際にそういうタイプの強者もいないわけではないのだが、どうもそれは多数派には思えない。  

⑥(プロ麻雀師の)井出洋介氏、金子正輝氏も見た目は極めて柔和である。  一見、とても勝負師には見えない。

⑦麻雀を離れてみても、たとえば将棋の羽生善治氏や競馬の武豊氏。  いずれも阿佐田のいうところの勝つ人柄にあてはまるような気がする。』

昨日は、私のブログでもたびたび紹介させていただいている公認会計士・本郷孔洋先生の食事会に誘っていただきました。  本郷先生のブログ同様、大変楽しい会でした。

明日から5連休ですね。  よい休日を!

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